若手社員にも出来る「なじみの店」の作り方 常連さんの特徴は来店頻度と「気遣い」にある

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もちろん「こんどまた使わせて欲しいので」「予約させてもらうので」といいながら、名刺を渡しておくのもいいだろう。最近ではFacebookページなどを運営している飲食店も増えているので、そこに友達申請を出すなどすれば、自然と名前と顔を覚えてもらえるきっかけになる。

「もっとも、そこまで気を配っていただかなくても、2、3度来店してもらえれば、顔とお名前、料理の好みなどまで覚えている店は多いはずですよ」と言うのは、なじみ客も多く抱える池袋のダイニングバー『Jon Novi』のオーナー・豊野太平さんだ。

逆にいえば、数度通っているのに顔も名前を覚えてもらえない店は、なじみの店にするにはどうなのか、再考してもいいかもしれない。

さらにベストかつ、あたりまえの方法がある。「すでになじみ客である知人と一緒に来店して紹介してもらい、自分もなじみ客になる」という手だ。

「常連さんの紹介であれば、店側としてもまず顔と名前を覚えますし、安心ですよね。お客さまから見ても、もっともハードルが低い形でなじみの店にしていただけると思います」(豊野さん)

最低でも2~3カ月に1度顔を出す

なじみの店をつくるコツ3「ちょっとした褒め言葉と、混雑時の気遣い」

顔と名前を覚えられても、“なじみ客”と胸を張っていえるためには、店側とのいい関係を築いていきたい。

そのためにはやはり定期的に店に顔を出すことだろう。できれば1月に一度。最低でも2~3カ月に一度は、一人でも誰かとでも、店に顔を出すようにしたい。

また店の人と気軽に会話を楽しめるようにもなっておきたいものだ。「何を話せばいいのか?」と頭を抱える必要はない。基本は目の前のものを褒めるのがいいだろう。グラフィックデザイナーのBさんは「お店の人と仲良くなりたいときは、素直に料理や内装を褒めますね」と言う。

「褒められて嫌な人はいないと思うので親しくなるには有効だと思います。何よりもそうした“いいところ”があるから頻繁に使う店にしたいわけですし。とくに料理を褒めることは自然と自分の好みを伝えることになるので、次回以降はオススメメニューの“精度”も上がる。一石二鳥です」(Bさん)

また「混雑しているときは気遣う」のも有効だ。

週末の夜など、飲食店はピークタイムがわかりやすい人気の店ならば満席になることも多く、そんな混雑時に来店した時は「俺のオーダーはゆっくりでいいので」というひと言を伝えよう。店側への心象も良くなる。

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