iPhone海外利用時の高額請求を避ける方法 「国際ローミング」は割高なので要注意

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英語が通じない国もあるが、国際的な都市なら、「プリペイドSIMカード、プリーズ」などと言えば、店員が用意してくれる。その際に使いたい容量を伝えるのもいいだろう。台湾のように、完全定額で日数分のおカネを払えば使い放題になる国もあるが、より一般的なのが、日本でもなじみのある容量別の料金体系だ。ただし、使いたい容量が用意されていない場合もあるため、事前にウェブサイトなどを見て、下調べしておくことをオススメしたい。

キャリアによっては、「APN」の情報を編集しなくてはいけない

複雑な設定は不要だが、キャリアによっては、「APN」と呼ばれる接続先の情報を自分で書き換えなければならないことがある。日本で使っていると設定情報が出ないため、慣れないかもしれないが、海外利用時のために覚えておくといいだろう。設定は、「設定」の「モバイルデータ通信」にある「モバイルデータ通信のオプション」で行える。iPhoneを公式に取り扱っていないキャリアのSIMカードを使う場合に必要になることがあるが、通常は、SIMカードを挿すだけで普通につながる。

SIMフリーのiPhoneを持っていないという人は、SIMロックの解除をオススメしたい。iPhone 6s、6s Plus以降の機種で、購入から6カ月もしくは180日経過していれば、各社のマイページでSIMロックの解除を申し込める。各キャリアのショップで行うと手数料が3240円かかるが、ウェブサイトからなら無料だ。端末はそのままで他キャリアに移れるというメリットが強調されがちなSIMロック解除だが、海外で通信料金を抑えるための手段にもなるというわけだ。

2.国際ローミング専用SIMを日本で用意する

国際ローミング専用SIMは家電量販店などで入手できる

コスト的には安い海外現地キャリアのプリペイドSIMだが、やはり入手には、それなりの手間と時間がかかる。ある程度の語学力も必要なうえに、必要な料金プランが必ずあるともかぎらない。事前に調べておいたとしても、日本と同様、ケータイの料金プランはめまぐるしく変わるのが一般的で、得た情報がつねに正確ともかぎらない。

不安がある人には、日本で購入できる国際ローミング用のSIMカードがオススメだ。価格は、日本のキャリアの国際ローミングと、現地SIMカードの中間程度。最安になるわけではないが、あらかじめ日本で用意できるため、リスクヘッジになる。空港に着いてすぐ、通信できるのも魅力と言えるだろう。

海外ローミング用のSIMカードは種類もさまざまだが、格安SIM大手が扱っているものが入手しやすい。最近では、格安SIMでシェア2位のIIJが、「IIJmio海外トラベルSIM」を発売。ネットだけでなく、「BIC SIM」としてビックカメラなどで購入することもできる。そのほか、楽天モバイルやmineoといったMVNOも、海外用のSIMカードを販売している。

SIMカードの代金は基本的に3000円程度。これを払ってから、利用するデータ容量をチャージする形となる。IIJのIIJmio海外トラベルSIMの場合、データ通信のみのプランで料金は500MBで3850円。30分までの音声通話がつくプランは、4600円となる。SIMカード代と合算すると、それぞれ6850円、7600円(税別)だ。容量が500MBはやや心もとないが、追加でのチャージも可能。あまりデータ通信を頻繁に使わない10日程度の出張であれば、1GB分あれば十分だろう。

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