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やわらかペングリップ
「ユニ アルファゲル」

「『αGEL』は、防振・緩衝だけでなく、感触や光学などさまざまな機能を有しています」と黒田氏は加える。

たとえば、自然な柔らかさを実現できることから、筆記具のグリップ部分に「αGEL」を取り入れ、究極のフィット感と癒やされるにぎり心地を実現したものもある。

注目すべきは「αGEL」の光学的な性能であろう。「『αGEL』は光透過性が高いのも大きな特長です。この特長を最大限に発揮できる『OPTαGEL(オプトアルファゲル)』をディスプレイの液晶表示装置(LCD)とタッチパネルの間に使用することで、輝度や視認性が向上します」(黒田氏)。

「G-SHOCK」

「今後は、『αGEL』の特長を活かしながら、様々な素材や製品とのハイブリッド化、コラボレーションを図って、まだ世の中にない新たな高機能素材、製品を送り出していきたいと考えています。今後の展開としては、軽薄短小というキーワードだけでなく、昨年『αGEL』が採用されたスポーツクライミングマットを皮切りに、重厚長大の領域への進出です。第1に建物の耐震用途への展開です。真冬から真夏までの温度差範囲で適切な耐震性能を発揮するのは、従来のゴム材料などでは難しいこともありますが、『αGEL』はそのような用途に問題なく適用できます。『αGEL』の特長である幅広い温度範囲や振動周波数範囲での安定した防振性能を生かせるからです。第2に中小型ディスプレイでの採用実績を軸に大型ディスプレイへの展開を加速していきます。例えば、街でよく見かけるようになったデジタルサイネージは、視認性を確保するため輝度を上げる必要があり、消費電力がかかります。また、大型化が進めば、カバーパネル(保護板)の強度が必要となります。そこで、透明性、耐衝撃性、耐候性を特長とする『OPTαGEL』を使用することにより、視認性や耐衝撃性の向上が図れ、省電力化、軽量化、に寄与できると考えています。更には、カバーパネル材質にガラスだけでなく、ガラス代替樹脂パネルと『OPTαGEL』をコラボすることにより、割れない+軽量化といったハイブリッドパネルも視野に入れています」と黒田氏は力を込める。

今後は、環境負荷物質に対する規制強化にともなう安全性や長期間使用できる信頼性なども問われるだろう。その点でも「αGEL」は存在感が高い。海外の企業からも引き合いが増えているというのにも納得がいく。

「日本発」の技術がどこまで成長するか、大いに楽しみだ。

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