「公立に行く」と決めた親が持つべき"覚悟" 親が考え方を変えれば、可能性が開ける

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2. 公立中学校だからこそ、飛躍のチャンスがあると考える

もし、そこそこ学力があるのであれば、クラスで一番になれる可能性があるので、トップレベルになることを目標にしてみましょう。それによって自信がついていきます。

優秀な生徒ばかりいる学校は、全体的に思考水準が自然と高まるというメリットもありますが、そのような場で優秀な成績を修めることは容易ではありません。繊細な神経を持つ子どもの場合、自己重要感が低下し、自信喪失になる可能性もあります。ですから、社会の縮図のような世界である公立中学校で、自らの存在価値を高めるということができる可能性もあるのです。

しかし、いくらそういわれても、「周囲の雰囲気に悪い意味で同化してしまうのではないか?」という疑問は消えません。そして、私立中学への進学を希望する保護者の中には、「流されてしまったらどうしよう」という不安感が支配している人も少なくないことでしょう。そこで、これまで私が指導してきた生徒を見てきて、わかったことについてお話しましょう。

流されやすいタイプの子の特徴

それは「周囲のネガティブな環境に流されやすい生徒」と「流されにくい生徒」の特徴です。

【ネガティブな環境に流されやすいタイプの子】
・生活習慣が乱れている子
・精神的に幼い子
・基礎学力がない子

 

筆者の経験上、流されやすいタイプの場合、ほっておくと「類は友を呼ぶ現象」が起こり、同じタイプの子を引き合わせ、負の増幅が起こることも少なくないと感じます。こうした懸念がある場合には、一定期間、教育的活動を親としてサポートする必要があります。

ここでもっとも大事になるのは、「生活習慣」を小学校時代にしっかりと正しておくことです。特に、重要なことは「時間を守る」ことです。時間を守ることは約束を守ることにつながります。生活の乱れは、時間から始まります。ここから負のサイクルが動き始めてしまいます。

次に、精神的に幼い子の場合です。素直さがあるという意味では、よい事なのですが、易きに流れやすいという傾向も同時にもっているため、善悪の判断についてしっかりと教えておくことが大事です。

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