若手FXトレーダーが一気に3億円稼いだ手法 投資資金20万円から大成功する方法とは?

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また、「利益がとりやすく、失敗しても取り返すチャンスがある、ボラティリティ(変動率)の大きい時を中心にトレードしている。値動きが大きい時のほうが、直近の高値・安値などのポイントをブレイクしやすく、数分先のロウソク足の予想がしやすい」というのも、取引には欠かせないポイントだ。

値動きに、景気の流れなどファンダメンタルズ分析も加えて、少し長めにポジションを持つこともあるが、「ファンダメンタルズ分析は難しく、勝手な予想がトレードの邪魔になることもあるため、値動きを第一優先にすることも大事」だという。「ファンダメンタルズを考慮した中長期のポジションは少なめにし、必ず逆指値を入れているが、スキャルピングのポジションは、相場の急変でスプレットが広がった時にひっかかってしまうこともあるため、逆指値は入れずに、素早く手仕舞う」。瞬時の判断力は、積み上げた経験の賜物なのだろう。

失敗も数えられないくらい経験した。中でも「アベノミクスが始まった後、1億円超を損切りした。これほどの大きなトレンドを体験したことがなく、ここまで上がったのだからもう下がるだろうという思い込みでトレードしてしまった。改めて、損切りは大事だと感じ、中途半端にトレードしてはいけないと胸に刻んだ。相場によっては『トレードしない』と決断することも大事」だと話す。

「イケポン流ロスカット」の手法を学べ!

専業トレーダーは、いつでもトレードできるというメリットがある反面で、ポジションを持ちすぎてしまうデメリットがある。そうならないために、イケポンさんは外出時などにスマートフォンでトレードすることはほとんどないという。

また、損している金額を意識してしまうとロスカットしづらくなるため、「Pips(為替レートが動くときの単位。ドル円の場合10Pips=0.1円)を見るようにすることもポイント。よく、何Pipsで損切りするといったルールを決めている人もいるが、相場は日々変化している。今日勝てても、同じように明日も利益を出せるわけではない。いつ負けてもおかしくないということを肝に銘じて、相場の呼吸を感じながら臨機応変にトレードすることが大事」だとも教えてくれた。

彼は、大学を卒業するくらいの頃から少しずつ利益が出始めたため、就職はまったく考えず、専業トレーダーの道を選んだ。そして、今でも変わらず根底にあるのは、「どうしても勝ちたいという気持ちと、FXが楽しいという気持ち」だ。

「10億円貯めたい」というぼんやりした目標はあるというが、たとえゴールに到達したとしてもやめることはないだろう。彼にとってFX取引が日常であり、仕事よりも身近な存在になっているのだから。

内田 まさみ フリーアナウンサー、ライター

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うちだ まさみ / Masami Uchida

1998年ラジオNIKKEIに入社し、「経済情報ネットワーク」「東京株式実況中継」などの番組を担当。フリー転身後は、アナウンサー業に加え、 雑誌や新聞などでの執筆活動や、ディレクターとして番組や音声コンテンツの制作も手がける。 著書に『FX 億トレ!7人の勝ち組トレーダーが考え方と手法を大公開』。

 

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