消防車、知られざる裏側

頭打ちの市場で成長、最大手モリタの秘訣

自治体向けの納入に向け、生産はヤマ場を迎えている(撮影は2012年12月)

火災をはじめ、さまざまな災害時に活躍する消防車。消火や人命救助などに必要な機材や装置を積む特殊車両だ。

消防車を取り巻く市場環境は明るくない。自治体の財政難を背景として、国内需要は、阪神大震災が発生した1995年度の1863台をピークに減少。2000年前後からは年1000台強の水準で足踏み状態にある。かつて10年ほどだった消防車の買い替え周期も、15~20年程度に長期化している。

 2期連続の過去最高業績更新へ

だが、その悪環境の中で、消防車最大手、モリタホールディングスの近年の業績は輝きを増している。2012年度(13年3月期)は、売上高、営業利益で2期連続の過去最高更新となる見通しだ。頭打ちの市場で成長する秘訣はいったい何なのか。消防車の知られざる裏側に迫った。

「挑戦を続けているからですよ」。モリタの中島正博社長は言う。その心は、製品開発の手を緩めないこと。モリタは、これまでになかった製品の投入を続け、自治体の買い替え需要を掘り起こしている。

たとえば、2007年に投入した泡消防車「ミラクルキャフスカー」。水を少量しか使わず、薬剤の泡で消火する装置を搭載したマシンだ。この画期的な発想が評価されて、シェア向上の起爆剤となった。

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