フラガール、風評吹き飛ばす 常磐興産、原発停止で石炭も返り咲く

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東京ディズニーシーの人気イベント「ハロウィーン」におけるショーの一幕。ショーの内容は毎年リニューアルされ、リピーターの喚起につながっている(昨年11月、撮影:尾形文繁)

国内テーマパーク業界では後発ながら、圧倒的な来場者数を誇るオリエンタルランドは、運営する「東京ディズニーランド(TDL)」「東京ディズニーシー(TDS)」で実施する各種の季節イベントやパレードを一定の頻度でリニューアルしている。

常磐興産以上に全国区のテーマパークといえるオリエンタルランドだが、年間3000万人近くを数える入場者数の9割前後が、実は首都圏近辺から来るリピーターだという。

オリエンタルランドは、12年7月に新設した「トイ・ストーリー・マニア!」、今年5月に新装開業予定の「スター・ツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー」など、アトラクションの新設・リニューアルを集客の柱の1つに据えている。が、アトラクションは1施設造るにも設備投資が100億円前後もかかるうえ、計画から竣工まで数年単位で時間もかかる。

設備投資が必要なアトラクションに比べれば、イベントやショー、パレードは初期投資もかからず、利用者の反応などを見ながら臨機応変に入れ替えることができる。

オリエンタルランドは2012年度には、オリジナルキャラクター「ダッフィー」を前面に出した「スプリングヴォヤッジ」(TDSで4~6月実施)と「夏祭り」(TDLで7~8月実施)という季節イベントを新設。パーク開業30周年に当たる13年度は、周年イベント「ザ・ハピネス・イヤー」を通年で実施するほか、昼のパレードを「ハピネス・イズ・ヒア」というタイトルで一新する。

5年に1度の周年イベントでは来場頻度の低い地方客も呼べるが、まずは首都圏中心のリピーターに何度も来場してもらうために、イベントやショーを一定の頻度で刷新していく、というのがオリエンタルランドの戦略だ。

利用者数拡大にはリピーターが重要、という点では、スパリゾートハワイアンズも同じ。「フラガールにはハードなファンがついている。ショーをリニューアルすればリピーターに来ていただける」と常磐興産では説明する。

何度でも立ち上がる「起き上がりフラ」登場

フラガールの“活用”は、さらに広がりを見せている。

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