揺れるミャンマーの行方は、日本にも重要だ

ミャンマー連邦のカギとなるパンロン会議

7月29日、少数民族との会合に臨むアウン・サン・スー・チー氏(写真:AP/アフロ)

ミャンマーは「最後のフロンティア」と称されるくらい期待されており、日本はもとより各国とも活発に同国との関係を強化している。長期間続いた閉鎖状態のためその経済水準は東南アジアのなかでも一段と低いが、新政権は開放体制に移行しようとしており、ミャンマーは今後経済面で大きく発展する可能性がある。

しかし、先に発展した他の東南アジア諸国のように力強い成長の過程をたどっていけるか。ミャンマーで民主政権への歴史的な移行が実現したのは事実だが、実は、政治的にはまだ大きな不安定要因があり、今後の動向いかんでは経済成長にブレーキがかかる危険性もある。

複雑な少数民族問題

政治的な不安定要因とはなにか。ミャンマーで民主政治の発展を妨げているのは「国軍」だと見られがちである。それは誤りではないが、「国軍」も自ら望んで抵抗勢力になっているのではない。実は、少数民族問題も民主化を遅らせている大きな要因だ。

少数民族と言うと国家を動かすほどの問題ではない、部分的な勢力だという印象が強いだろうが、ミャンマーに関する限りそれは誤りだ。一言でいえば、ミャンマーの全人口の3割近くが少数民族であり、これほど少数民族の比率が高い国は世界でもまれである。

少数民族はミャンマーの建国以来しばしば政府と対立関係に陥り、武装闘争も辞さなかった。現在でも戦闘状態を継続している部族もある。彼らに言わせれば、政府、すなわちビルマ族が建国以来の約束を守らなかったからだ。

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