著名人に仕事を依頼して「OK」と言わせる極意 相手をその気にさせる企画書は何が違うのか

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記事でも「新春スペシャル」と冠がついていたほうが「特別感」が出ます。対談なら、「スペシャル対談」と銘打つと、普段は出てもらえないような大物に出てもらいやすい。「特別」「スペシャル」以外にも、「記念」「巻頭」「トップ」「人気」「初回」など、「特別感」を感じてもらえる言葉が多数あります。ぜひ活用してみてください。

一流の人は総じておカネでは動きません。ではおカネより大事にしているものは何か。それは「時間」です。あなたの企画書は、「時間を無駄にしませんよ」というアピールができているでしょうか。若い人に多いのが、自分の時間は無駄にしたくないが、他人の時間は無駄にしても平気、という人。一流の人はこういう人とは仕事しません。

たとえば、講演会だったら、事前の打ち合わせは相手の事務所まで伺います、とこちらから提案するだけでも印象は全然違います。テーマに関しても、「すべてお任せ」では相手の負担が大きいので、「お話しいただく内容はお任せいたしますが、○○という著書のなかで書かれていた『時間マネジメント』に関して非常に感銘を受けましたので、そこに触れていただけると幸甚でございます」と、フックとなることを書いておくと、準備時間の短縮になります。

私が取材依頼でよく使うのが15分刻みで時間を記すこと。1時間かかりそうな取材なら45分。1時間半かかりそうなら、1時間15分と刻んで書いておくことで、相手にパンクチュアルな印象を与えることができます。

余裕を大切にする人は余裕がある人を求める

「相手のことを考えている」という姿勢はとても大事です。以前、ある著名な医師の方に取材したとき、「取材や打ち合わせなど、人と会う仕事は午後に入れています。午前中は交感神経が活発な時間帯だからクリエーティブな時間に充てているんです」と言われ、恐縮したことがあります。

なぜなら、その取材は午前中に行われていたからです。こちらの指定した取材締め切り日に余裕がなかったため、午前中にアポを入れるしかなかったんですね。大変申し訳ないことをしたと反省し、それ以来、仕事の依頼はなるべく余裕をもって打診をすることにしています。

ちなみに、その医師の方はどんな仕事に対しても「余裕」を大事にしていて、原稿も締め切りの1カ月前には書き終えるようにスケジュールを立てるのだそうです。「時間の余裕があることが、いいパフォーマンスを出すための第一条件」だからです。今はスピード社会で、何事も余裕がなく進められることが多いのですが、一流の人は違います。「余裕」を大事にします。もちろん仕事相手にも「余裕がある人」を求めるということです。

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