新御三家・駒場東邦、どう開成・麻布に挑む? 駒場東邦中学・高等学校 渡邉俶充校長に聞く

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長らく磐石な地位を誇ってきた麻布開成、武蔵などの「御三家」。だが、近年、武蔵に代わって「御三家入り」を果たした学校がある。それが駒場東邦、通称・「駒東」だ。
今や、1学年の5人に1人が現役で東大に進学するほどの高い合格実績を誇る。「新御三家」の一角として、どのような生徒の育て方をしているのか、そして、麻布・開成にどう挑むのか。渡邉俶充校長に話を聞いた。

――中学受験業界で武蔵を抜いて新御三家と呼ばれていますが

ありがたいことです。おそらく大学合格実績に着目されてそのような評価をいただいているのだと思います。やはり、私学である以上、大学合格実績を残さなければならないと思います。今年も東大に現役で51人、浪人も合わせると69人が合格しました。1学年240人程度ということを考えれば高い実績を残していると思います。

開成・麻布にあって、駒東にないもの

――新御三家として麻布、開成と比べてまだ及ばない点があるとすれば何だと思いますか?

麻布、開成の2校にあって駒東になかったもの。それは長い歴史だと思います。両校には100年以上の歴史がありますが、駒東はたった55年しかありません。卒業生の人材、という点ではまだまだ両校に及ばない点があるのは事実でしょう。ですが、今では、企業内にも新卒から役員クラスまで駒東OBが活躍するようになりました。三菱総研や東京日動火災などの大手企業内でも「駒東会」というものがあります。やっと駒東生の活躍の場が広がってきたという印象を持っています。

――高い合格率の秘訣は? 何か特別なことをやっていたら教えてください!

そんなのないですよ(笑)。ですが、特徴的なカリキュラムがあるとすれば駒東では「分割授業」というのを行っています。どういうことかというと、40人のクラスを2つに分けて、20人に対して先生が1人つきます。英語や数学などの少人数授業が効果的な科目で分割授業を行っています。英語もネイティブの教師がいますので、ちょっとした英会話の塾にいるような感じですね。

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