“経団連代表”の住友化学、借金返済に軸足

大型投資回収に遅れ、次期3カ年中計で立て直し

 「投資の回収が遅れている」――。

2月12日、東京都中央区の本社で、2015年度(16年3月期)を最終とする3カ年の次期「中期経営計画」の説明会に臨んだ住友化学の十倉雅和社長(=タイトル下写真=)は、これまでの経営状況を振り返り、「甚だ不十分」とのフレーズを繰り返した。

「石油化学」「基礎化学」「医薬」「農薬」「情報電子」などのビジネスを幅広く展開する住友化学は、約2兆円の売上高を誇る国内2位の総合化学メーカーだ。日本経団連の米倉弘昌会長が会長職に就く、日本を代表する企業の一つでもある。

積極果敢な投資で事業領域を拡大

その住友化学は2000年以降、積極的に事業領域を広げてきた。

サウジアラビアでは、現地企業との合弁による世界最大級の石油化学コンビナート「ペトロ・ラービグ」に約1660億円(第1期)を投資。傘下の大日本住友製薬を通じた米国のセプラコール社(現サノビオン社)買収には約2190億円、将来を支える新しい収益の柱を育成すべく、液晶ディスプレー材料をはじめとする情報電子分野には、過去10年間で約3550億円をそれぞれ振り向けた。

この結果、00年代初頭に5000億円程度だった有利子負債残高は大きく膨らみ、「10年度に1兆円を超え、足元もわずかながら増えている」(十倉社長)。

それでも収益力が増しているなら、不満は少ないだろう。十倉社長が「甚だ不十分」とするのは「収益という具体的な成果が出ておらず、業績の低迷を招いている」ことにある。

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