ポケモンって何?今さら聞けないキホンのキ ポケモン初心者のためのポケモン入門

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その後もゲームボーイカラー、ゲームボーイアドバンス、ニンテンドーDS、ニンテンドー3DSとプラットフォームを変えて登場した「ポケモン」シリーズは、別バージョンも含めると20タイトルを超え、現在まで異例のロングセラーとしてゲーム界に君臨している。さらに、配信ホヤホヤの「ポケモンGO」のような本編以外のスピンオフ作品も多数誕生しており、こちらも本編に劣らない秀作がそろい踏みである。

「ポケモン」は、エンディングを見たらそれで終了という底が浅いゲームではない。ゲームをクリアしても、各地に散らばる全種類のポケモンを収集し、ポケモン図鑑を完成させるという究極の目的が残されている。現在600種類を超えるポケモンのかわいらしさ、かっこよさもさることながら、こういった“長く遊べる”ところが「ポケモン」の大きな魅力であり、タイトルとしての息の長さの要因のひとつだろう。

アニメで「ピカチュウ」に人気が集まった

そして、「ポケモン」といえば多角的なメディアミックス展開である。いまや「ポケモン」は、ゲームから始まったことを忘れそうなほどさまざまなジャンルに進出し、ゲームという枠を越えて愛されている。1996年にコロコロコミックでゲームを原作とした漫画の連載が開始、現在まで数十作のポケモンコミックが発売されている。

1997年にはアニメ化が実現し、放映国はなんと70カ国以上まで広がった。アニメでは主人公サトシのパートナーであるポケモン「ピカチュウ」に人気が集まり、関連グッズも多数発売され、世界的な知名度を誇るキャラクターへと躍進した。1998年に封切りされたポケモン映画は、現在まで年1回のペースで公開されている。映画館では“幻のポケモン”と呼ばれる、通常のゲームプレイでは入手できないポケモンが配布されるという、ゲームと連動した試みも大きな話題となっている。

そのほかにも、カードゲーム、テレビ番組の放映、スタンプラリーの開催、遊園地の開園など、「ポケモン」は実に多方面のジャンルに進出し、それぞれで独自のポケモンワールドを築き上げている。本年は「ポケモン」生誕20周年。人間でいう“大人”の年齢に到達した「ポケモン」に、これからもさらなる斬新な“進化”を期待したい。

最後に、筆者の「ポケモン」人気に関する個人的見解を1点。あまり語られることはないが、「ポケモン」という略称も、ほのかに「ポケモン」人気に一役買っていると思う。「ポケットモンスター」、略して「ポケモン」。なんと言いやすくかわいらしい響きのタイトルだろうか。

忍者 増田 フリーライター

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にんじゃ ますだ

茨城県生まれのフリーライター。PCゲーム誌『ログイン』編集部在籍時、忍者装束を着て誌面に出る忍者マニアの編集者として認知度が高まる。その後、家庭用ゲーム雑誌『週刊ファミ通』編集部に在籍したあと、フリーライターに。

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