iPhoneとiPadは「連携」すると真価を発揮する iPadは海外旅行の際の通信料節約にも

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iPad Air 2以降のiPadは、「Apple SIM」に対応している。Apple SIMとは、書き換え可能なSIMカードのこと。SIMカードといっても、iPad Pro(9.7インチ版)の場合は内蔵型になっており、カードは取り出すことができない。そのほかのiPadでは、普段利用しているSIMカードの代わりに、Apple SIMを入れて使用する。同梱されている機種もあるが、そうでない場合は、アップルストアで入手可能だ。

Apple SIMは、日本だとauが利用できる。手続きは、iPad内で完結するため、わざわざauショップに足を運ばなくて済むので手軽だ。auはApple SIM用にプリペイドプランを用意しており、ショップで契約する際にかかる新規契約手数料を無料にしてある。料金は1GBで1500円。格安SIMと比べると割高に思えるが、新規契約手数料がかからないため、短期利用だとお得になるケースも多い。

3.海外利用時などに便利なiPadのApple SIM

国内でも使い勝手がいいApple SIMだが、その真価を発揮するのはやはり海外渡航時。アメリカやイギリス、香港など、国や地域によっては現地の通信事業者と直接契約することができ、国際ローミングより料金は割安になる。海外渡航時の通信料を節約したいビジネスマンには、非常に便利なアイテムと言えるだろう。

iPad上でキャリアと直接契約でき、書き換えも可能な「Apple SIM」

また、現地キャリアと直接契約できない国や地域でも、「ローミングキャリア」と呼ばれるところとの契約が可能だ。「GigSky」や「AlwaysOnline」がそれで、こうしたキャリアは国際ローミングに特化したサービスを提供している。一般論で言えば、現地のキャリアと直接契約するよりは割高になるが、日本のキャリアで国際ローミングするよりも安く収まることが多い。

iPadも、Wi-Fi+セルラー版なら、インターネット共有機能を利用できる。先に挙げた裏技とはまったく逆のパターンになるが、iPadをカバンの中に入れたまま、iPhone側からインターネット共有をオンにすることも可能だ。海外ではiPhoneをWi-Fiで使い、通信機能はiPad側に集約させれば、料金の節約につながるはずだ。

石野 純也 ケータイジャーナリスト

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いしの じゅんや / Junya Ishino

大学卒業後、出版社の宝島社に入社。IT関連の雑誌、書籍を編集する部署で、数々のケータイ関連誌を立ち上げる。独立後は、ジャーナリスト/ライターとして、モバイルに関連した幅広い企業を取材。ウェブサイトや雑誌を中心に、執筆活動を行う。ネットワークから端末、コンテンツまで、モバイルに関する全レイヤーをカバーする。主な著書は『ケータイチルドレン』(ソフトバンク)、『モバゲータウンがすごい理由』(マイナビ)。iPhone、スマートフォン関連の解説書なども、多数手掛けている。

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