内定辞退が5年前の3倍強!変わる採用戦略 就活期間短く学生も判断基準が固まらない

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なぜ企業は内定者フォローにここまでパワーを割くのでしょうか。それは、単に採用人数を確保したいからだけではなく、きちんと企業のことを理解した人に入社してほしいからにほかなりません。

企業にとっても、就活が短期化していることで、説明会などの機会を除くと、学生が自社を理解してくれる場や時間は限られてしまっています。また学生にとっては、就活のタイミングでは出てこない、内定後だからこそ出て来る疑問もあるでしょう。

就活時や内定期間を通じて、学生が抱いている疑問にその都度丁寧に対応することで、学生の不安を払拭してズレを修正しておきたいというのが、企業側の気持ちなのです。

なぜなら、企業について十分に理解して納得したうえで学生に入社してもらわないと、入社後にミスマッチが起こり、結局、辞めてしまう可能性もあるからです。そこで、内定後も学生と企業の相互理解を深め、ミスマッチを防ごうとしているわけです。

疑問や不安があれば、遠慮せずに相談する

学生には、内定先企業についての疑問やモヤモヤとした不安があるなら、遠慮せずに企業に相談することを勧めます。「こんなことを聞くと、内定を取り消されてしまうのではないか?」と不安になるかもしれませんが、企業は、できるだけお互いに理解し合ったうえで十分に納得して入社してほしいと考えているので、心配は無用です。疑問や不安があれば、早めにすべて解消しておきましょう。

また、内定先企業の社内イベントに招待されたのに行かれない場合、行かなかったとしても入社後に不利になったりすることはありません。ただし、連絡もなしに欠席したりすると、「辞退するのではないか?」とあらぬ誤解を招く可能性があります。欠席するならば必ず連絡をするだけでなく、欠席理由も伝えるべきでしょう。

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