1ドル92円台でヘッジファンドはどう動くか

ディーラー歴20年の達人が読む為替

 

ドルの下値は固そうだ(邦銀のディーリングルーム、撮影:尾形 文繁)

前回は、日銀金融政策決定会合直後(1月22日)に、当面の為替予想を書かせてもらった。ひとことで言えば、「いったんドル安への調整があった後、中期的にはドル円は1ドル=95円、ユーロ円は1ユーロ=125円方向に向かう」と予想した。

その際は、調整はもう少し長引くと考えていた。だが、実際はわずか2日、一時的に円高に振れたものの、値幅としてはドル円が90円から88円と2円、ユーロ円が120円から117円と、2~3円で短期の調整に終わった。日経平均株価も、1月24日に、1万0411円11銭の安値をつけた後に、同31日には終値で1万1138円66銭と、高値を更新して1月を終えた。アベノミクスを材料にした株高、円安が継続しているとみていいだろう。

市場に大きな影響を与えるオプション

前回の記事で、私は当面のドル円の高値メドは、90円75銭を超えないと書いたが、あっさりと90円75銭をブレーク、91円台前半まで上昇してしまった。90円75銭を超えない理由として、86円75銭~90円75銭というDNT(ダブルノータッチオプション)が設定されていることをあげた。

このオプションは一定程度、市場に知れ渡っていたが、私も随分と問い合わせを受けた。このオプションの仕組みは、86円75銭と90円75銭が期間内(市場では、2月中下旬が期日とも言われていた)に取引されなければ、支払ったオプション料の数倍の払い戻しがあるというものだ。この手法は、アジア系の中央銀行やヘッジファンドが好んで使う手法だ。

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