「あと1歩出世したい」人の正しい振る舞い方 会社のリーダーは特定の数人に選ばれる

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共感とは他人の意見や感情などにそのとおりだと感じること。また、その気持ちを指します。現リーダーに対して好かれるためにゴマをすれと言っているのではありません。その人が仕事上で大事にしている価値観を理解し、それに沿って仕事をしてみるのです。

たとえば、新しいことに対して果敢に挑戦することを大事な価値観とする現リーダーの下にいるなら、同じように果敢に挑戦を試みてみる。既成概念にとらわれて、同じ仕事のやり方に固執することがないように心掛けてみてはどうでしょうか。また、もし今のリーダーが丁寧な根回しを重視するならそれに従うなど、日常業務のやり方についても気を付けるといいかもしれません。

ビジネス書を鵜呑みにしてはいけない

余談ですが、ビジネス書に書かれているリーダーとして求められる仕事ぶりは参考になるでしょうか。多少参考にはなるでしょうが、リーダーとして選ばれるためにはそれを鵜呑みにするのではなく、現リーダーの価値観とすり合わせてみるべきでしょう。

たとえば、あるベストセラーになったビジネス書では「どんどん私に声をかけてください」「大きな仕事のアサインをしてください」といった空気感を出すこと。あるいは意思決定や好奇心の高さやがリーダーに求められる条件と書かれていました。

ならば、そのとおりに仕事をしていけば、リーダーに選ばれるのでしょうか。やはり、そうなれるとは限りません。あなたの職場の現リーダーは、その仕事ぶりに共感しないかもしれないからです。

でも、もしあなたが無事リーダーに選ばれたら、そこから先は自分なりに新たなリーダー像を描いて構わないのではないでしょうか? リーダーに選ばれるまでは我慢のしどころかかもしれません。しかし、これも戦略的な取り組みととらえて、ぜひ試してみてください。

高城 幸司 株式会社セレブレイン社長

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たかぎ こうじ / Kouji Takagi

1964年10月21日、東京都生まれ。1986年同志社大学文学部卒業後、リクルートに入社。6期トップセールスに輝き、社内で創業以来歴史に残る「伝説のトップセールスマン」と呼ばれる。また、当時の活躍を書いたビジネス書は10万部を超えるベストセラーとなった。1996年には日本初の独立/起業の情報誌『アントレ』を立ち上げ、事業部長、編集長を経験。その後、株式会社セレブレイン社長に就任。その他、講演活動やラジオパーソナリティとして多くのタレント・経営者との接点を広げている。著書に『トップ営業のフレームワーク 売るための行動パターンと仕組み化・習慣化』(東洋経済新報社刊)など。

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