化学メーカー「大再編時代」、日本は勝てるか

住友化学社長が語る「今後の生き残り戦略」

十倉社長は住友化学の電子材料事業を育てた人物。今後の生き残り戦略を語った (撮影:梅谷秀司)
海外で化学関連の大型再編が相次いでいる。世界2位の米国ダウ・ケミカルと同8位の米デュポンが今2016年内をメドに経営統合するほか、中国化工集団(ケムチャイナ)は4兆円以上もの資金を投じ、農薬世界首位のシンジェンタ(スイス)を買収する。こうした中、日本の大手化学メーカーは、どういった生き残り策を描くのかーー。総合化学の国内大手、住友化学の十倉雅和社長に聞いた。

国内でも大型再編はあるのか?

ーー海外で起きている化学業界の大型再編をどう見ていますか。

ダウ・ケミカルはバルクケミカル(汎用の石油化学製品)、デュポンは機能性材料を得意とする会社。その2社が再編する一番の眼目は、農薬とGMO(遺伝子組み換え作物)の強化だろう。

農薬、GMOの両方に強い会社を作れというアクティビスト(モノ言う株主)からの強い要求もあって、今回の再編に踏み切ったのだと思う。一方、ケムチャイナによるシンジェンタ買収は、中国の食糧政策と絡んだ動きだと理解している。

ーーー連の大型再編は、日本の化学業界にどんな影響を及ぼしますか。

少なくとも、今回の再編で競争環境が大きく変わるとは考えていない。自動車メーカーや製鉄会社などと違って、化学業界は製品群が多岐に渡るうえ、地域や顧客の違いもある。当社でいうと、ダウとは石油化学で同じ基礎化学品などを作ってはいるが、あちらは米州や南米が地盤。デュポンも農薬以外ではあまり競合しておらず、2社が強力なライバルという認識はあまりなかった。

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