素人丸出し!ワインの席で実は「余計」な行動 「大人のマナー」は、どれも理にかなっている

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ちまたでは「ワインの乾杯ではグラスをぶつけてはならない」とまことしやかに言われているそうですが、割れない程度の勢いなら、ぶつけていただいてまったく問題ありません。ソムリエのメンバーで飲むときだって、「カンパ〜イ!」と言ってカチンと合わせます。

スペインやイタリアの乾杯では、コップやロックグラスにワインを注いで明るく楽しく思いきりぶつけますし、ワインだからって気取る必要はないのです。皇室の晩餐会や、よほどお店の格が高い場合は別ですが、お酒を飲める喜びを素直に表しましょう!

「白いふきん」は、じゃんじゃん汚して構わない

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ボトルを入れた場合、セルフサービスで空いているグラスにワインを注ぎ足すこともありますよね。このとき、相手が先輩であろうと社長であろうと、ボトルは片手で持つのがスマートです。ただし、女性で腕力に自信がない人は両手でもOK。安全第一ですね。

注ぐときは口から垂れたワインでラベルが汚れないよう、上か横を向けます。ソムリエの世界ではボトルのラベルは「顔」なんです。

お店によっては白いふきんがボトルの近くに置いてあったり、ワインクーラーにかけてあったりしますが、注ぎ終わったときに左手でボトルの口をすっと押さえ、液だれを防ぐためのものです。とくに赤ワインの場合は「真っ白でなんだか汚しにくい……」という声をいただきますが、ソムリエもどんどん汚します。あとで漂白剤をかければキレイに落ちますので、気にせず汚しまくってください。

逆に、注がれるときには、「グラスが倒れないよう、下に手をそっと添える」のがマナー。ビールのようにグラスを持ったり斜めにしたり、両手を添えたりしてはいけません。

山口 直樹 ソムリエ、酒匠、バーテンダー

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やまぐち なおき / Naoki Yamaguti

1981年11月東京生まれ。高級フレンチレストランスタッフ、一流店のバーテンダーなどの経験を経て、当初は「ワインソムリエ」有資格者として活躍。日本酒にも精通し、世界に300名ほどの「酒匠(さかしょう)」の資格を取得。「日本酒学講師」などの肩書で各種メディアに登場し、日本酒のスペシャリストとして活躍中。

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