「激務」でも将来につながるなら受けて立とう 「あれもこれも」と理想を求めるのは間違い

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仕事を探すこと、現在の仕事を理想の仕事とするための努力に関して、あきらめは禁物です。決してあきらめてはいけません。

さて、サービス残業が多く、休みが少ない現在の会社でそのまま頑張るべきか、それとも転職活動をするべきなのか、ということで悩まれているようですが、その2択で考えることはお勧めできません。

といいますのも、REDさんとして自問すべきは、「今の仕事に残るか転職するか」ということではなく、もっと本質的なことだと思うからです。これはすべての転職にかかわることですが、問うべきは「現在の職場にいるのと転職するのでは、どちらがこの先の自分の人生の道がより開けるか」です。

もちろん「自分の人生の道を開く」ことの定義は人により異なります。スキルを成長させて今後の仕事上の選択肢を増やすということもあるでしょうし、今よりも時間的余裕のある仕事に従事してプラベートを充実させるという考え方もあるでしょう。

激務をこなすに値する仕事か否か

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それを今回のREDさんのケースに当てはめて考えますと、まず考えるべきは「現在の仕事は、激務をこなすに値する仕事か否か」です。何も自分にとってのアップサイドがない中で、耐え忍んで残業などをこなすことは正直困難でしょう。もっと言うと、あまり意味がありません。

私もかつて自ら進んで1日18時間を週6日とか、はたまた3カ月連続出社で家で過ごす時間は毎日長くて4時間なんて生活をしたこともありますが、それとて自分にとって明確に成長を感じさせる業務に従事していたからです。

もちろん他人から見れば「お前なにやってんの?」という状態でしょう。しかし、ここでのポイントは、自分のやっていることを自分が信じているかどうか、ということです。

そして私の場合は、少なくとも自分の中でやっていることが自分の成長に寄与する、つまりこれをこなすことで未来の仕事上・人生上の選択肢が増えるはずだという確信があったからこそ頑張れたし、実際にその後の結果につながったのです。そのような利点があれば、とことん努力をするべきでしょう。

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