札幌出張者も高評価!新千歳空港鉄道の実力 速さと本数の多さで人気だが指定席に課題も

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快速エアポートに使われる電車は2種類。こちらは普通車がロングシートの733系(写真:ゴスペル / PIXTA)

今年3月のダイヤ改正前までは4本のうち(すべて札幌駅には停車)、2本は小樽行き、1本は札幌行き、1本は旭川行き(札幌―旭川間は特急)となっていたが、ダイヤ改正後は旭川行きがすべて札幌行きとなった。旭川行きは特急車両が使われていたことから座席がゆったりしていることが好評だったが、旭川行きの直通列車がなくなったことで特急車両は使われなくなった。

現在の日中時間帯のダイヤでは、札幌行きと小樽行きが交互に発車するダイヤとなり、人気の観光地・小樽へも新千歳空港から乗り換えなしで73分で行くことができる。

快速エアポートは、新千歳空港を出ると南千歳、千歳、恵庭、北広島、新札幌、札幌に停車する(一部列車は白石にも停車)。南千歳ではトマム・帯広・釧路方面の特急「スーパーおおぞら」「スーパーとかち」および東室蘭・洞爺・長万部・函館方面の特急「スーパー北斗」「北斗」「すずらん」に乗り換えられるほか、新札幌では地下鉄東西線、札幌駅では旭川方面の特急「スーパーカムイ」「オホーツク」「スーパー宗谷」「サロベツ」や地下鉄南北線・東豊線に乗り換えられる。快速エアポートは、一度の乗り換えで道内各都市へ行くことができる便利な列車なのだ。

人気の指定席「uシート」

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人気の高い指定席「uシート」の車両(721系)。普通車とは色が違うのですぐ見分けがつく(筆者撮影)

快速エアポートの魅力は指定席「uシート」だと言う利用者も多い。6両編成の4号車には指定席「uシート」が連結されており520円の追加料金(今年3月26日から310円から値上げ)で着席が保証され、足下も広く、リクライニングするシートでゆったり移動できることから人気がある。

新千歳空港発・札幌発共に43席ある「uシート」が満席になることも珍しくなく、週末や通勤時間帯には札幌―小樽間でも「uシート」を利用する人も多い。

車内では指定席券の検札があるが、ぐっすり眠りたい人向けのチケットホルダーがあり、指定席券を入れておくと乗務員が検札をしてくれるので睡眠は邪魔されずに済む。また大きな荷物があるときにも大型の荷物収納スペースがあり、混雑時でも荷物をスムーズに収納することができるのも指定席の特権である。4号車以外は乗車券だけで利用できる普通車で、721系車両はクロスシート、733系はロングシートになっている。トイレはどちらの車種も設置している。

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