極論すると今は「革命前夜」なのかもしれない

非エリート階層が英国EU離脱で気づいたこと

英国でデモを繰り返すEU残留派。英国の行方は混沌としているが、今回の国民投票によって「非エリート」が団結すれば政治が変わるということがわかった(写真:ロイター/アフロ)

6月23日からすでに時間が経ったが、英国がEU「離脱」を選択したことは多くの人々に衝撃を与えた。特に市場関係者の間では、「離脱」は経済的にはメリットがほとんどないと考えられていただけに、マーケットの動揺も大きかった。

「非エリート」は自分で自分の首を絞めた?

ネット上でよく見かける、いわゆる「エリート」側からの批判は「経済問題を正確に理解していない情弱な層が、離脱支持派議員のデマゴーグに騙されて離脱を選択してしまった」というものだ。しかも、「欧州へのアクセスを失うことで、多くの企業が英国から拠点を移すため、職が失われ、結果的に離脱を選択した情弱な層が最も苦しむことになる」と言ったものだ。

つまり、非エリートは自ら墓穴を掘っているというわけだ。しかし、こうした批判こそ、「エリート」側がいかに現実に無理解であるかを示しているのではないだろうか。「エリート」側も「非エリート」側がハッピーになる答えを提示できていないのだ。

トマ・ピケティの分厚い著作『21世紀の資本』が昨年ベストセラーとなったように、99%とも言われる、いわゆる「非エリート」層が没落し、1%の「エリート」層だけが富を増やしていく、この社会の仕組みが問題となっている。しかし、自由な市場で競争している以上、労働者側への配分を手厚くすると企業は市場で負けてしまうし、一つの国が労働者側へ過度の配慮をすれば、企業そのものがその国からいなくなってしまう。結局「非エリート」は、単なる生産コストとして、安い労賃に甘んじなければならない。

特に英国の場合、生活水準の低い東欧から大量の移民が入国することで状況がより一層厳しくなる。公共サービスの質の低下は著しく、公共病院は数時間待ち、英語を話せない児童が教室に何割もいるという。

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