(第10回)インターンシップを行うにあたって

(第10回)インターンシップを行うにあたって

佐藤孝治

●挑戦するインターンシップの選び方

 インターンとして働くことになったら覚えておいて欲しい大切なことを紹介する。まず、最も基本となる社会人として最低限のマナーや知識は事前に身につけよう。社会人と接する機会が少なく、敬語やマナーは苦手という人は、そのままにしないで、ビジネスマナーに関する書籍を事前に読んでおいて欲しい。今後の人生にも役立つし、知識として持っているだけでも違うはずだ。

●「ほう」「れん」「そう」を確実に行う

 自分がやったことを報告する、遅れる時などには連絡する、困ったことがあれば相談するといった、報告、連絡、相談が仕事の基本であり、非常に重要なことだ。あまり体制が整っていない企業でのインターンでは日報がないこともあるが、そういう場面でこそ、日報を出す行為は先輩社員に感動を与えたりするものだ。「ほうれんそう」をビジネスの最低限の基本として抑えておくことが必要だ。また、「おはようございます」「ありがとうございます」「よろしくお願いします」といった基本的な挨拶を含め、気持ちのいい印象を与えるために、一人の社会人としての常識を身につけよう。

●言われたことをやるのが基本、さらに自分で考えて改善することが大切

 インターンシップはアルバイトと違うので、言われたこと、与えられたことだけをやるのではなく、自分で考えて行動することを企業は求めている。インターンシップに参加して、与えられた課題をきちんとこなすのは大前提だが、「何かこれはおかしい」と思うことがあれば、そのまま心や頭の中にしまっておかないで積極的に上司に提案することも時には必要だ。
 例えば「もう少しフィードバックが欲しいな」と感じたとしよう。インターンがそんなことをお願いしたら失礼かな、とためらうかもしれないが、「昨日インターンシップのメンバーで飲んでいたら、もう少しフィードバックが欲しいという意見がありましたので、よろしければ簡単でも構いませんからフィードバックをいただけないでしょうか」とお願いすることは可能だろう。不満に思っていることは、伝え方ひとつで改善されることになるのだ。

 また、仕事の内容の難易度をあげて欲しいと感じているとしたら、もっとレベルをあげてもらうためにどうしたらいいのかを考え、「与えられた課題をやってしまったので、残りの時間ではこんな課題を設定してやってみようと思いますがどうでしょうか?」と提案すれば、間違いなく次のステップのチャレンジをくれるだろう。

 こうして、常に何かにチャレンジをし続けていくという人が究極の変革人材になっていくのだ。ただし、伝える相手が気分を害しては何にもならない。どうしたら相手が気分良く自分の望みを叶えてくれるかを考えて、上手に伝えよう。インターンシップは、このようなチャレンジが存分に練習できるところだ。これは入社してからも同じだが、インターンシップで自分の希望を上手に伝える練習してみるといいだろう。

●大学生の視点を大切にしよう

 一生懸命に努力して社会人に近づこうとすることも大事だが、学生だからこその視点を忘れないでいるのも大事なことだ。企業は学生にフレッシュな視点を求めている。例えば、ある商品を大学生のマーケットに売り出すにはどうしたらいいのかという意見や提案は、大学生ならではの強みを活かせることであり、企業にとっても必要なことだ。
 新入社員が感じる違和感の方が一般的な視点かもしれないが、入社して1週間、1ヶ月経つうちに会社に染まって新鮮さがなくなることも少なくない。インターンシップにおいても、学生が感じる違和感が実は大きな気づきになることだってあるのだ。問題意識を持ち続けて、変だなと思う嗅覚を大切にしたいものだ。

●学ぼうという姿勢と問題意識を持って行動する

 その会社に対してどうしたらもっと貢献できるだろうかということを常に意識し、自分なりに考えてしっかり行動する。それが仕事をするということなのだ。足りないことはどんどん学んで吸収して、こうだと思ったらどんどん提案する、その繰り返しが仕事なのだ。
 現状に不平不満を言う前に、どうしたら改善できるかを考えられる人は、どんな会社にも通用する人材であり、一生懸命な人は周囲から可愛がられるものだ。
 そういう活動が将来の布石となり、あなたのこれからの仕事や人生を決めていく。まず、社会人は仕事をどのようにがんばっているのかを考え、そして、考えたことをとにかく一生懸命にやってみることが肝要だ。

 インターンシップというのは、短期間でこれらのことが経験できる貴重な場所なのだ。有能なビジネスパーソンにすごい働きぶりを見せてもらえるし、これが足りないぞ、やりすぎだぞ、その調子でがんばれ、などと言ったフィードバックももらえる素晴らしいところなのだ。 あなたのこの夏の検討を祈る。

※「大学生のためのインターンシップ成功指南」は、「ジョブウェブ」から提供を受けています。


佐藤孝治(さとう・こうじ)
株式会社ジョブウェブ代表取締役社長
1972年東京都生まれ 早稲田大学社会科学部卒。
就職活動後、大学4年生の96年10月ジョブウェブを創設。 97年7月、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。
99年10月、ジョブウェブを法人化。
現在、株式会社ジョブウェブ社長として講演や勉強会などに全国を飛び回っている。学生の就職支援と企業の採用支援を通じて学生と企業の本音コミュニケーションをサポートしている。
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