KDDI、大規模通信障害の教訓 スマホ急増でトラブルの影響は甚大に

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年末年始に通信障害を連発し、波乱の年明けを迎えたKDDI。16日に都内で会見を開き、技術統括本部、運用本部長の内田義昭氏と新規事業統括本部、新規ビジネス推進本部長の雨宮俊武氏が登壇。障害の原因や対策について説明した。

東洋経済オンラインは、年末年始の障害など今回の経緯について、こちらで報じている。

瞬間的なアクセス集中がきっかけ

まず12月31日未明の障害だが、きっかけとなったのはLTE(次世代高速通信)対応端末からの瞬間的なアクセスの集中(スマホの各種アプリによる自律的なもので、アクセス集中直前の約7倍に増加した)だった。

利用者を認証する「加入者プロファイルサーバ」に許容量を超えるデータが集中し、応答の遅延などが発生。さらに、信号の中継装置と制御装置の間で応答を待つタイマーの不整合もあり、セッションの解放処理が発生した。その後、LTE端末から再接続が増加したことでアクセスが集中し、新規接続ができなくなったという。

一方、1月2日未明の障害は、信号制御装置のアラームが誤発報したことに加え、復旧手順のミスによるものだった。復旧手順書にはアラームに対する措置の項目が抜けていたという。誤って装置全体の復旧措置を実施したため、31日の障害と同様に、LTE端末から再接続の要求が発生し、新規接続ができなくなったという。

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