パーティ大国フランスで、宴会芸をやってみた 外国人エリートたちとの社交の秘訣

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フランスで私が見せた、ライオンハート

太っちょコラムニストよ、それは言うは易し、行うは難しの世界と違うんか、とお叱りを受けそうである。しかし安心してほしい。私はコラムで自分が実践してきたことしかお伝えするつもりはなく、実践した経験から物事を話すことにしている。

ここで再度、本コラムの冒頭の写真を見ていただきたい。さまざまな人種や国籍のエリートたちが世界から集まる中で、一人テーブルの上に立ち上がって前方で腕をクロスしている大柄の男性にお気づきだろうか。

これはまさに先週末、80か国から600人のエリート層が集まる場で、私が場内から巻き起こる声援に抵抗しきれず、“これでまともなキャリアからはおさらばか、、、ふぅ”と思いつつも舞台に躍り出て、一人江南スタイルのダンスを披露した衝撃のシーンである。

片方の靴は脱げるは、ベルトのバックルは吹っ飛ぶわの大熱演であったが、“賢いかしらんけど、めっちゃノリの悪いヤツ”と思われるより、“多少アホっぽくてもとっつきやすいヤツ”と思われたほうが、人間関係の潤滑油になる。

特にもしあなたがとっつきにくいオーラを放っている場合は、ぜひ周囲を巻き込んで皆で盛り上がれるような特技を一つ持っておくことをお勧めする。それは飛び抜けて上手なジャグリングでもピアノでも、私の宴会芸その2でもあるフラメンコでも何でもかまわない。

社交の場では相手に気遣い、敬意を示し、知的にも楽しませることができ、いざとなったら分かりやすい宴会芸の一つや二つも披露する。仕事のスキルだけではライバルと差別化できない仕事が多くなる中、結局は、「こいつは可愛げのある、とっつきやすい、いいヤツだ」と思われることが、あなたのキャリアをより豊かにするのである。

ムーギー・キム 『最強の働き方』『一流の育て方』著者

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Moogwi Kim

慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、大手コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当した後、香港に移住してプライベート・エクイティ・ファンドへの投資業務に転身。英語・中国語・韓国語・日本語を操る。著書に『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』と『一流の育て方』(母親であるミセス・パンプキンとの共著)など。『最強の働き方』の感想は著者公式サイトまで。

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