フェイスブック復活の鍵を握る、女帝の素顔 ザッカーバーグの懐刀に見る、新しい女性像

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サンドバーグは、シリコンバレー人間としてはユニークな経歴の持ち主である。小学校の頃から優等生の誉れ高かったサンドバーグは、ハーバード大学へ進学して経営学を学んだ。

財務長官サマーズが重用

その間、ハーバード大学で教壇に立っていたローレンス・サマーズの教えを請い、サマーズの紹介によって世界銀行で職を得て、発展途上国への資金援助などに携わる。サマーズは、その後クリントン政権下で財務長官を務めている。

世界銀行での経験を積んだ後に、サンドバーグはハーバード大学のビジネス・スクールへ。そこでビジネスの知識を貯えて、卒業後はマッキンゼーで経営コンサルタントになった。さらにその後、再びサマーズの誘いで財務省へ移り、首席補佐官を務めた。グーグルへ行ったのはその後だ。検索広告のほか、グーグル財団の立ち上げなどに関わったという。

彼女の経歴で特徴的なのは、政府や世界銀行のようなパブリック(公的)・セクターでの経験だ。政府関係者にも顔が効き、グローバルな人脈がある。そのうえ、ビジネスに関するセンスがある。

プライベート・セクターとパブリック・セクターを行き来する人材は、アメリカでは珍しくはないが、シリコンバレーにはこれまであまりいなかった。しかも女性だ。サンドバーグが取りざたされる背景には、そんな要素もある。

「正しい男性」と結婚することが大事

今後のビジネス、いやこれからの世界における“女性の役割”について、サンドバーグの発言はいつも注目の的だ。たとえば、こんなことを言った。

「女性には、ワーク・ライフ・バランスなんてないのよ。あるのは、ワークとライフとアンバランスだけ」。

そして、それでもうまくやっていくための処方箋のひとつは「正しい男性と結婚すること」だという。

「ただ口でサポートすると言うだけの人じゃなくて、洗濯やおしめを替えたりする家事をちゃんと半分受け持ってくれる人」。

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