アポの日程調整で失敗しない「5つの鉄則」 新入社員に伝えたい「バッティング」防止術

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「本人が対応するケースと秘書や広報など本人以外が対応するケースでは若干違うとは思いますが、幅広く日程を設定すると後回しにされることが多いのではないかと思います」(前出の秋岡さん)。

というのは、今月中にお願いしますとか、来週のどこかでといった具合に、具体的な希望日時が書いていないと暇な人だと見られて、決定が後回しにされるケースが多くなります。アポが集中する忙しい人の場合、その秘書は、ある程度ピンポイントの日時で面会を申し込んでくる人からスケジュールに組み込んでいくといいます。

また秘書にとっては、具体的に「この日のこの時間」と指定された方が、上司のスケジュールと簡単に照らし合わせることができます。それに対して「1週間空いている」と言われると、どこに設定するのかを自分で考えなければなりません。それが面倒で後回しにされるということもあります。全面的にスケジュールを合わせようと相手に気遣ったつもりが裏目に出ることもあるわけです。いずれにしても、ちょっと忙しそうな演出をした方がよい時もありそうです。

メールだけでなく、電話での確認も

アポ取りの時にもうひとつ注意したいのはメールの送りっぱなしです。メールだけでのアポの申し込みは、時には一方的に都合を押し付けているようにも見えるので、放っておかれることが少なくありません。また他のメールに紛れて忘れ去られる危険もあります。ですから、少なくとも第1優先のグループには、メールを送った後、必ず電話も入れるべきでしょう。

忘れてはいけないのは、優先順位をつけているのは自分だけではないということです。相手もアポを受ける優先順位をつけています。確実にアポをとっていくためには、「相手が会いたい」と思ってくれるほど自分の順位を上げる努力をしていくことが必要なのです。

竹内 三保子 カデナクリエイト

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たけうち みほこ / Mihoko Takeuchi

明治学院大学経済学部卒業後、西武百貨店入社。紳士服飾部、特別顧客チームを経てフリーライターに。その後、編集プロダクション・カデナクリエイトを設立。流通業で培った顧客視点で執筆を行っている。共著に『図解&事例で学ぶビジネスモデルの教科書』『クイズ 商売脳の鍛え方』など。最新著に『課長・部長のための労務管理 問題解決の基本』(カデナクリエイト著・マイナビ出版)。

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