三菱自、赤字1450億円で燃費不正に幕引き?

「費用はすべて計上した」発言に漂う不信感

6月21日、国土交通省が燃費試験結果を公表した後、石井啓一大臣の厳重注意を受けて、三菱自動車の益子修会長と相川哲郎社長が謝罪した(写真:記者撮影)

「燃費不正に関連する特別損失はこれ(1500億円)で終わり」――。業績予想を発表した会見の場で、三菱自動車の黒井義博・常務執行役員はそう断言した。

6月22日、三菱自動車は燃費不正問題の影響で未定としていた、今2017年3月期の業績見通しを公表した。売上高は1兆9100億円(前期比15.7%減)、営業利益は250億円(前期比81.9%減)の見通しだ。

純利益は8年ぶりの赤字に転落

営業利益はかろうじて黒字を維持するものの、巨額の関連特損により当期純利益は1450億円の赤字(前期は726億円の黒字)を想定している。2009年3月期以来、実に8年ぶりの赤字転落だ。

三菱自は4月下旬の前2016年3月期決算を発表した時点では、今期の業績予想を見送っていた。6月21日、国土交通省による軽自動車4車種の燃費・排ガス確認試験の結果を受け、ようやく業績を公表した形だ。

国交省の確認試験では燃費と排出ガス値が計測され、軽4車種の燃費については5~16%乖離していたことが判明した。が、道路運送車両法の保安基準が定められているのは排出ガス値の基準のみ。軽4車種はすべて基準をクリアしていたので、燃費を偽っていたにもかかわらず、型式指定(車を販売するための国からの認証)が取り消されることはなかった。

三菱自は正しい燃費値を届け出たことで、7月上旬にも軽の生産・販売を再開する。そのため、業績の見通しを立てることができた。ただ、不正の影響は甚大だ。世界販売台数は前期比8%減少の96.2万台を計画するが、国内に限れば6万台、うち軽は2.8万台(前期は各10.2万台、5.9万台)と激減する。

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