長友佑都「会社設立の理由は僕の危機感だ」 現役の一流サッカー選手がビジネスに参戦

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現役生活を続けながら、ビジネスの場に飛び込む長友祐都選手に独占インタビュー
サッカー日本代表DFで、イタリアセリエA、インテルに所属する長友佑都選手。タレント・平愛梨さんとの熱愛宣言における「Amore」(アモーレ:イタリア語で恋人の意)発言も注目され、すっかり時の人だ。
世界最高峰といわれるセリエAには、現在、ACミランに所属する本田圭佑選手をはじめ、複数の日本人選手が在籍してきたが、中でも長友選手は特異な存在だ。6シーズンに渡りトップで活躍をするという、これまで日本人が成しえなかったことを成し遂げた。
長友選手は大学時代に椎間板ヘルニアを発症し、長い間、リハビリに苦しんだ時期がある。それを克服したのが、「体幹トレーニング」。最近はヨガをミックスさせたトレーニングを開発。自身の体験を基に著した『体幹トレーニング』(KKベストセラーズ)はパート2まで書籍化され、累計80万部の大ヒット。ほかにもエッセイ本や雑誌連載の執筆なども手がけている。
その長友選手が、2015年よりスタートさせた子供たちのためのサッカースクール経営に加え、この6月に日本で会社を設立。自らが代表取締役に就任した。社名はイタリア語で「心」を意味する「Cuore(クオーレ)」。ソフトバンクやクックパッド、東急スポーツオアシス、MTGなどの企業と組み、運動や食事、健康などに関連する事業を展開する。
本田圭佑選手もサッカースクール、オーストリアのプロサッカーチーム、SVホルンのオーナーを務めている。日本のサッカー界において、同じような重要なポジションにあり、同級生でもあるふたりがそれぞれビジネスの世界にも飛び込んできている。いったいなぜなのか。長友選手が東洋経済オンラインの独占インタビューで心中を語った。

日々進化して成長していかないと

――今回の会社設立の背景にある長友さんの「危機感」について詳しく教えてください。

今年9月で30歳になります。一般的にはまだ若いといわれるかもしれませんが、プロサッカー選手である僕からすると本当に時間が足りないんです。それにイタリアで凄い選手と対峙したり、過ごしたりする中で、まだまだ世界は広いし、すごいヒトがいっぱいいることを知りました。変化が激しい中、日々進化して成長していかないと、すぐに切り捨てられてしまうんです。

「夢」「目標」に向けてチャレンジするような野心のある人が少なくなっていることにも「危機感」を感じます。サッカーにも共通すると思いますが、やはりメンタルの強さが必要だと思います。僕は「夢」は、自分の外ではなく自分の中にあると思っています。ビジネスの世界でも高い目標を持って進化していき、成長していく。そうでないと、価値は低下していくと思っています。

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