日経平均は反発、円高継続で伸び悩む 一時は340円高も英国のEU離脱懸念消えず

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 6月17日、東京株式市場で日経平均は反発した。直近の大幅安の反動に加え、序盤は円高進行に一服感がみられたことを背景に、買い優勢の展開。写真は東京証券取引所で2月撮影(2016年 ロイター/Issei Kato)

[東京 17日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反発した。直近の大幅安の反動に加え、序盤は円高進行に一服感がみられたことを背景に、買い優勢の展開。前日比で一時340円を超す上昇となった。ただ円相場が強含むと日本株は上げ幅を縮小。週末要因も重なり、大引けにかけては利益確定売りも重荷となった。

前日に103円台を付けたドル/円<JPY=EBS>は、きょうの午前10時前に104.84円まで戻すなど、朝方はドル高/円安方向に振れていた。日経平均は午前10時過ぎに日中高値を付けている。英国の欧州連合(EU)離脱に備えた各国中銀の協調対応が伝わったことも、過度な不安心理の後退につながった。

ただドル/円が105円を手前に伸び悩むと、次第に日本株も上値の重さが意識された。午後1時過ぎには1ドル104.13円を付けるなど円高基調が継続。「週末前であるうえ、英国の世論調査による海外市場の反応が注視されるなか、ドルが105円を抜けきれず日本株の上値を抑えている」(岩井コスモ証券・投資情報センター長の林卓郎氏)との声が聞かれた。

個別銘柄では西松屋チェーン<7545.T>が大幅高。2017年2月期の通期業績予想(単体)を上方修正したと16日に発表した。季節商品の売上やプライベート商品の販売が堅調に推移しており、業況を好感した買いが入った。半面、スカパーJSATホールディングス<9412.T>が軟調。17日に17年3月期の連結業績予想の下方修正を発表したのを嫌気した売りが出た。

東証1部騰落数は、値上がり1324銘柄に対し、値下がりが552銘柄、変わらずが83銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      15599.66 +165.52

寄り付き    15631.79

安値/高値   15582.94─15774.87

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1250.83 +9.27

寄り付き     1256.85

安値/高値    1248.66─1264.11

 

東証出来高(万株) 239738

東証売買代金(億円) 24744.69

 

 

(長田善行)

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