三菱重工が自賛する もう一つの事業統合

フォークリフト事業統合で世界シェア拡大へ

主力の火力発電インフラ分野で、2012年11月末に日立製作所との事業統合で合意した三菱重工業。注目を集めたこの大型案件の会見と同じ日に、もう一つの事業統合を発表している。

対象はフォークリフト事業だ。三菱重工が同事業を分割し、13年4月に国内中堅の日本輸送機(ニチユ)に事業譲渡、対価としてニチユ株を取得する。もともと両社は07年に資本提携で三菱重工がニチユの筆頭株主となり、09年には国内販売を統合している。今回の事業統合により、三菱重工は種類株を含め全株式の64・75%(議決権比率は49・4%)を握り、ニチユを連結子会社化する。ニチユは三菱の冠がついた新社名に変更する方針だ。

三菱重工はフォークリフトの世界8番手で、11年度の事業売上高は1140億円。その事業を引き継ぐことでニチユの売上高は2000億円規模、年間販売台数は6万強になる。2割近い世界シェアを有するトップの豊田自動織機(11年販売台数は17万強)や2位の独キオンとの差は依然として大きいが、世界3位群の一角に浮上する。

「まさに理想的な組み合わせ。パーフェクトな補完関係だ」と、三菱重工のフォークリフト事業を統括する前川篤取締役は言い切る。三菱重工の同事業はエンジン車が主力で、売上高の約9割が海外。一方、ニチユは国内を中心とするバッテリー式の電気車専業メーカーだ。

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