日ハム・武田久はアラサーでも進化し続ける 小さな大魔神の「突っ張る」力

✎ 1〜 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 最新
拡大
縮小
北海道日本ハムファイターズのクローザー、武田久。アラサーになっても衰え知らずだ(写真:時事)

プロ野球選手の寿命は、決して長くない。投手になるとその傾向は顕著で、2012年に12球団に在籍した選手の平均年齢は27.5歳(データは『週刊ベースボール』2012.2.24増刊号より)。“アラサー”に差しかかると加齢とともにパワーやスタミナが衰え、20代の頃より運動能力が落ちるのは投手の常だ。ユニホーム姿でマウンドに立ち続けられるだけで、幸運といえるかもしれない。

だが、そんな投手の摂理に抗う34歳がいる。北海道日本ハムファイターズの守護神・武田久だ。球団記録の75試合に登板した2006年から7年連続50試合以上に登板している鉄腕投手は、12年シーズンを控えた1月、前年までの勤続疲労について聞かれると、「たぶん、あるんじゃないですか」と答えた後にこう続けた。

「年を取って丸くなるのは、みっともない。突っ張るところは、突っ張らないと。自分の力が衰えているのをさらけ出しているみたいだし」

この姿勢を貫いてきたからこそ、武田久は球界のトップに登り詰めることができたのだろう。

次ページ「久さんは、小さい大魔神」
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT