岩瀬さん、優等生キャラは疲れませんか（下） みんなと一緒は嫌いです

岩瀬：おカネはどれぐらいあるんですか？

田中：えっ?!

岩瀬：3億ぐらい？ 5億とかですか？

田中：銀行口座にですか（笑）？

岩瀬：っていうか、エクイティ（資本金）。

田中：資本金は今、資本準備金合わせて23.4億円です。

岩瀬：そんなにあるんだ！

田中：はい。

岩瀬：すごいですね。

田中：資金調達は大変でしたが、でも赤字なんで。まだまだ頑張らないといけません。最近もアマゾンの『ワンクリック』（注）を読んで、「アマゾンもここまで赤字だったのか！」って元気づけられたところです。

注）リチャード・ブランド著『ワンクリック ジェフ・ベゾス率いるAmazonの隆盛』のこと。Amazon.com の創業者の評伝。

岩瀬：ああ。

田中：日本のベンチャーって、御社もそうかもしれませんけど、赤字で一度「深くしゃがんで」から伸びていく、というケースが少ないですよね。地道に黒字を維持しながら、徐々に上がっていくケースが多い気がします。一方で米国のベンチャーは平気で何十億円という赤字を出して、その後にとてつもなく大きな規模を創る。

岩瀬：しんどいですよね。ただ、僕らは一応、理論的にはあるラインを越えればもうずっと上がっていくんですけど、御社はなんかこう、（重量挙げのまねをして）ウーーーーーン！！！って持ち上げて我慢比べみたいな感じで。

田中：そうですね（笑）。

岩瀬：お客さんはどれぐらいですか？

田中：今、ちょうど会員が20万人を超えたところです。

岩瀬：1人当たり、どれぐらい買うんですか？

田中：そうですね、季節によって違いますが、1回の注文で1万円～1万5000円ぐらいですかね。

岩瀬：年に何回ぐらい買うんですか？

田中：ぐいぐい来ますね（笑）。靴って多い人だと年4回、普通は1～2回ですかね。

岩瀬：そうすると1人あたりの年間購買額は2万円ぐらい？

田中：まぁ、そんなところですかねえ。

岩瀬：じゃあ、売り上げは年40億円ぐらい？

田中：今年度の年商は35億円を見込んでいます。