前年よりも改善した2013年新卒内定率 厚労省・文科省調査は中小規模大学を反映しているか

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規模が大きいほど、キャリア関連セミナーを開催

13年卒採用に引き続き14年卒採用でも、日本経団連の倫理憲章によって採用広報の開始は12月1日以降とされた。そこで11月末日までのキャリア関連講座・セミナーの開催予定について質問した。

全体では56%が開催し、38%が開催せず、未定が6%という結果だが、大学規模別では動きが異なり、規模が大きい大学ほど「開催する」が多く、「開催しない」が少ない傾向が明瞭に読み取れる。1000人以下の小規模校では「開催する」(45%)が「開催しない」(48%)を下回っている。ところが大規模校では「開催する」(62%)は「開催しない」(32%)を30ポイントも上回っているのだ。大学規模による支援体制の違いが浮き彫りになっている。

 

9割以上が「一般的な就活講座、ガイダンス」を実施

11月末までに実施している就職指導・キャリア支援の内容だが、90%以上の大学が実施しているのは「一般的な就活講座、ガイダンス」(97%)と「個別相談・カウンセリング」(90%)だ。10ポイントほど下がって「自己分析・自己PRサポート」(79%)、「エントリーシートの添削・指導」(77%)が続く。

その次に続くのは「インターンシップ」(72%)、「マナー講座」(71%)、「先輩による就活体験報告会」(70%)だ。先輩が自分の就活体験を後輩に話す報告会はブームになっており、新たに取り入れるキャリアセンターが増えているようだ。

「面接指導または模擬面接」は64%にとどまっているが、本格的な選考は3~4月だから、おそらく年を越してから指導に力を入れるのだと思われる。

「適性検査対策」と「能力試験対策」はともに6割を切っている。検査や試験の対策は早めに取り組んだほうがいいと思うが、11月末以前の学生の意識はまだそこまで高まっていないのかもしれない。

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