会社員が「節税」もできる投資法、ついに解禁 法改正で税金が「毎年8万円」戻ってくる!?

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「所得控除」とはいったいどういうことでしょうか。一般的に人が働いて収入を得る場合、収入全部に対して税金がかかるわけではありません。その収入を得るために当然いくらかの経費がかかっているわけですから、まずは収入全体から経費を引かなくてはなりません。

自営業の人なら経費というのはわかりやすいですが、サラリーマンの場合は、それぞれが必要経費を計算するのは大変なので、「給与所得控除」という形で引かれます。

具体的に言えば、仮に年収が500万円のサラリーマンであれば、給与所得控除は154万円になります。これが言わばサラリーマンにとっての必要経費とみなされるわけです。そうやって引かれた後の金額346万円を「所得」と言います。

そこから、さらに配偶者控除や医療費控除と言われる類の控除があります。それらの各種控除を引いた金額が「課税所得」となり、この金額に対して税金がかかります。

絶対お得な4大メリット

課税所得について理解していただいたところで、いよいよ個人型確定拠出年金が「絶対お得」な理由をご紹介しましょう。この制度には、大きく分けて4つのメリットがあります。

・メリット1:所得控除で年間最大23万円お得!

個人型確定拠出年金の「所得控除」は、「所得」から自分が積み立てた掛け金の全額を引くことができるのです。これはかなりお得です。実際にどれぐらいになるのかを簡単に計算してみましょう。

仮に課税所得が400万円の人がいたとします。サラリーマンの場合、「個人型確定拠出年金」で積み立てることのできる掛金は年間27万6000円が上限ですが、もしこの上限いっぱいを積み立てた場合、その全額が「所得控除」されますので、計算をしてみると戻ってくる税金の額は年間8万4000円になります。仮に30年間続ければ、252万円です。

これはサラリーマンの場合で、もし自営業であれば積み立てられる金額の上限は年間81万6000円ですから、戻ってくる税金の額はなんと年間23万6400円、30年間なら709万2000円です。これだけの金額が戻ってくるのですから、そのメリットはかなり大きいといえるでしょう。よく所得控除のメリットがあるということで、生保の「個人年金保険」が勧められますが、その場合に所得控除される金額は年間6万8000円しかありません。

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