最長95分!「途中駅長時間停車」ランキング 長時間停車は、鈍行の旅ならではの魅力

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一方、20分以上の長時間停車が多い駅の第1位は、JR北海道の帯広。新得方面からやってきて、この駅を通り、池田方面へ行く列車は、特急列車を除くと1日16本。そのうち9本が20分以上停車する。さらに、残る7本のうち4本が10分以上停車と、普通・快速列車の8割以上が10分以上停車する。長距離を走る普通列車として鉄道ファンにはおなじみの、滝川発釧路行の普通列車も36分の停車だ。

2位は、JR西日本の岡山。9本の列車が20分以上停車する。この駅の特徴は、長時間停車する列車のすべてが、山陽新幹線の「こだま」だということ。完全なパターンダイヤが出来上がっている東海道区間の「こだま」は、待避線のある駅で、ほぼ均等に通過待ちを行うが、山陽新幹線は「のぞみ」「みずほ」「さくら」「ひかり」の間を縫って「こだま」のダイヤを設定しているので、岡山や広島で「こだま」の長時間停車が見られる。

中でもすごいのは、博多発新大阪行の「こだま748号」で、岡山で33分も停車する。新幹線の場合、特急券があるので改札外へ出たり、在来線のホームへ行くことが出来ないが、岡山の新幹線のコンコースには、駅弁のショップが充実しているので、駅弁を購入したり、500系、700系、N700系の駅撮りを楽しみながら過ごすと、充実した長時間停車となるだろう。

新幹線接続駅は停車時間が長くなる

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新山口駅。新幹線との接続のため長時間停車が多い(写真:スタイル / PIXTA)

岡山と同じく2位となったJR東日本の古川、4位のJR西日本・新山口、6位のJR西日本・徳山、9位のJR東日本・越後湯沢の長時間停車に共通しているのは、新幹線への接続だ。

例えば古川の場合、小牛田・鳴子温泉方面からの列車が到着して20分以内に東北新幹線の東京方面の列車が出発、東京方面からの新幹線が到着してから20分以内に小牛田・鳴子温泉方面の列車が出発するというダイヤを組むために長時間停車する列車が多く見られる。また、第3セクターの、あいの風とやま鉄道の富山、肥薩おれんじ鉄道の出水でも、同様の理由による長時間停車が見られた。

時刻表を調べた結果、JR線の駅で20分以上の長時間停車をする普通・快速列車は、7月1日現在のダイヤで241本(土休日運転、土休日運休などの列車も1本とカウント)。この夏、青春18きっぷを使って、こういった列車に乗ってみるのも、楽しいかもしれない。

次ページには途中駅で長時間停車するJRの列車ベスト20ランキングを掲載する。

次ページお待たせしました!長時間停車ランキング20
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