自動車業界はソーシャルで大きく変わる

日産再生を担った米セールスフォース・ペラタ氏に聞く

ルノーや日産自動車で要職を歴任したパトリック・ペラタ氏。1999年以降、日産副社長としてカルロス・ゴーン社長を支え、ルノーでもゴーン最高経営責任者(CEO)を支える最高執行責任者(COO)だった。しかし、産業スパイを巡る事件の責任をとって2011年4月にルノーを退職。12年9月になってクラウドサービス大手のセールスフォース・ドットコムへと転身した。
入社から3カ月。現在、最高自動車業界責任者(CAO)として、セールスフォースのクラウドサービスを自動車業界に売りこんでいるところだ。12月上旬に来日したペラタ氏に「自動車業界とクラウド」について聞いた。

 

――自動車業界のエコシステム(生態系)がソーシャルメディアによって大きく変わっていく、と説いています。

なぜエコシステムという表現を使っているかといえば自動車業界というものは完成車メーカーだけでなくサプライチェーン、関連業界を合わせ、非常に複雑なものになっているからです。

たとえば自動車を買う場合について回るものとして自動車保険、自動車ローンがあります。自動車保険は自動車がなければ存在しないわけですから完全にエコシステムの一部です。ディーラーも単にクルマを販売しているだけでなく、自動車業界のバリューチェーンの一環をなしている。また自動車メーカーのマーケティング部門はきわめて大きな金額を広告宣伝に費やしている。マーケティング部門と広告代理店が密接に連携を取り合うことによって成り立っています。

自動車がネットワークへ容易に接続可能に

今、あらゆる業界で起きている変化は、ソーシャルメディアの台頭です。自動車業界にも、ソーシャルメディア革命が襲っています。自動車は、これまで以上に容易にネットワークにコネクト(接続)することができるようになった、ということです。

――具体的にどのようにつながっていくのでしょうか。

自動車がネットワークへ接続する方法は3種類あります。1つはクルマに乗る際にドライバーがスマートフォンを持っていてその場で地図アプリを利用する、あるいはクルマの中で付属のカーナビを使うというたぐいのものです。この場合には生成されるデータは3G回線などを通じて通信会社や地図アプリを作っているグーグルなどに蓄積されていきます。

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