「JR中央線」はどの区間で儲かっているのか JR東日本・北海道の路線営業係数を独自試算

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●JR北海道

JR北海道の2015年度の決算が2016年5月9日に発表された。同社単体の損益計算書を見ると、2015年度の営業収益は838億円でうち鉄道事業における旅客運輸収入は685億円、営業費用は1285億円で447億円の営業損失が計上された。これらの数値、そして同時に発表された同社の路線の区間別の平均輸送密度をもとに営業係数を試算してみよう。

2015年度は22億円の経常赤字

ちなみに、同社の場合、鉄道事業で生じた営業損失は経営安定基金の運用収益で補てんされる決まりだ。2015年度は運用収益349億円、鉄道建設・運輸施設整備支援機構特別債権受取利息収益55億円などで424億円の営業外利益が計上されている。したがって、営業損失を埋め合わせることはできず、22億円の経常損失となるという苦しい状況が続く。

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