三菱自動車、「日産傘下入り」の悲しき宿命 不正がなくても単独生き残りは無理だった

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――燃費偽装が行われた「デイズ」と「デイズルークス」は日産と三菱自動車が共同開発した製品だ。今回の提携は日産も責任の一端を負うとの意味合いがあるのか。

益子:今回の不正については三菱自に責任がある。日産に責任はない。

――三菱自動車のディーラーは厳しい状況にある。今後、日産のディーラーに切り替えていくことはあるのか。

益子:三菱自動車のディーラーについては三菱自動車が責任を持つ。現預金は4500億円あり、資金面に関しては当面懸念していない。

ゴーン:日産はあくまで株主として三菱自動車を支援する。三菱自動車の経営責任は自社で負うべきだ。

――今後のスケジュールはどうなっているのか。

益子:独占禁止法の審査などをクリアしたうえで、年内までにすべての手続きが完了する見込みだ。

ゴーン:すべての可能性を細かく見たわけではないが、三菱自動車には潜在力があり、投資額に見合う効果を上げることについては楽観的だデューディリジェンスの前に大きなアクションを起こすことはないが準備は進めていく。

(撮影:今 祥雄)

木皮 透庸 東洋経済 記者

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きがわ ゆきのぶ / Yukinobu Kigawa

1980年茨城県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科修了。NHKなどを経て、2014年東洋経済新報社に入社。自動車業界や物流業界の担当を経て、2022年10月から東洋経済編集部でニュースや特集の編集を担当。

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宮本 夏実 東洋経済 記者

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みやもと なつみ / Natsumi Miyamoto

自動車メーカー、部品会社を担当

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