「痩せない人」が誤解している筋トレの常識

2週間で手軽にできるという幻想は捨てよ

痩せるために筋トレするとしたら、ちょっと違うかもしれません(写真:Studio-FI / PIXTA
統計をとったわけではありませんが、筋トレを始める動機で、おそらくいちばん多いのは「痩せたい」。でも、「筋トレすれば痩せる」はどうやら間違った常識のようです。
2008年の刊行以来、着々と版を重ね、現在13万部のベストセラー『仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか』。著者であるトレーニング伝道師・山本ケイイチさんに解説してもらいましょう。

筋トレと体重を落とすことはまったく逆のこと

「筋トレで日頃から体を鍛えている人」と言われてまずイメージするのは、脂肪がついていない引き締まった体つきだろう。だから筋トレをすれば痩せられると思う人は多いと思う。

しかし、筋トレの本来の効果は、筋肉をつけ出力をアップさせることにある。筋肉を増やすのは「ビルドアップ」、体重を落とすのは「ウェイトロス」。ベクトルとしてはまったく逆を向いている。

これまで何も運動をしていなかった人が、1日1回、300キロカロリーを消費する筋トレを始めたとすれば、毎日300キロカロリー分ずつ痩せていきそうに思われる。

しかし、残念なことに運動をすると腹が減る。腹が減るのは体が栄養分を欲するサインだ。筋肉にダメージを与える運動をすれば、体は筋肉を再生するだけの栄養分を要求する。筋肉をつけるとは、体内で新しい物質を合成するということだから、当然、その分の栄養を供給しなければいけないわけだ。それを無理やり我慢して激しい筋トレを続けたら、痩せる以前に、体を壊して倒れてしまう。

また筋肉を主に構成するのは、たんぱく質から成る筋肉細胞だが、筋肉が増えるときには筋肉細胞が増えるだけではない。それにともなって体内の水分も増える。

牛肉や豚肉を食べるとき、焼いて水分を抜いた状態だと大した量には見えなくても、生肉のときにはかなりのボリュームがあることを想像してもらえれば分かりやすいだろう。

要するに、筋肉をつけるとは、その分、体が重くなることなのだ。減量目的で筋トレをしようとする人は、まずそのことをきちんと認識する必要がある。

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