テルマエ・ロマエなど想定超、東宝の今期 ヒット作は上期だけで11本

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下期(12年9月~13年2月期)も周防正行監督作品「終の信託」のほか、期待作「のぼうの城」「悪の教典」「妖怪人間ベム」「ストロベリーナイト」、東宝東和配給の洋画「レ・ミゼラブル」などが控えており、前期以上のヒット作続出の可能性もある。中でも「テルマエ・ロマエ」は、興収では現時点で今期2位ながら、興収上振れ度が断トツに高く、制作コストも比較的少なかったため、利益貢献へのインパクト大だった。

そのほか、前期は震災の影響で休演が続発した演劇は、ジャニーズ出演作など軒並み満席となり回復している。また不動産事業では、昨年9月開業の「ロイヤルパークホテル京都」の家賃収入が通期貢献する。

営業外でフジ・メディア・ホールディングス株の受取配当金も当初想定より増額され、減損や税負担増を吸収し最高純益となる。

来期は「図書館戦争」など期待

来14年2月期は、不動産賃貸で新たに広島東宝ビル(パルコ新業態やワシントンホテルが入居予定)が下期より稼働する。

映画は08年の「容疑者Xの献身」(興収49.2億円)と同じコンビによる東野圭吾作・福山雅治主演「真夏の方程式」ほか現時点で13作品のラインナップが決まっている。「図書館戦争」「永遠の0」などベストセラー本原作の映画化に期待がかかり、やや足踏みながら高水準の利益を維持することになりそうだ。


 

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