「ガリガリ君」値上げ後も販売数10%増の凄み 25年ぶりに60円から70円に値上げしたが…

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一般社団法人日本アイスクリーム協会の調べによると、アイスを食べる頻度は「週に1回以上」は28.1%で、次に多いのが「月に2~3回」で24%。半数以上の人が月4本は食べているわけだ。

また季節にかかわらず消費されるようになってきており、販売額、量ともに、過去10年間上がり続けている。ちなみに、2014年度は約4500億円、83万キロリットルが販売されている。赤城乳業全体の売り上げは約405億円(2015年)だから、1割に迫らんとする勢いだ。

高齢者は若者の1.5倍アイスを買っている

ガリガリ君の原点は、やっぱりソーダ味

また、60歳以上の高齢者に対するアンケート(一般社団法人日本アイスクリーム協会調べ)では、アイスが好きと答えた人が7割を超えているのに加え、頻度は若者より低いものの1回あたりの購入金額が若者の1.5倍という結果になっている。今や、アイスは老若男女の食生活に欠かせない国民食であり、メーカーにとっては大きな期待が持てる市場だ。

ガリガリ君も、「いつか5億本の大台に乗りたい」(萩原氏)というが、それほど遠い未来のことではなさそうだ。夏に向け、本格的なアイスの商戦が始まるが、まずは値上げというハードルをクリアし、順調なスタートを切ったというところだろう。

圓岡 志麻 フリーライター

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まるおか しま / Shima Maruoka

1996年東京都立大学人文学部史学科を卒業。トラック・物流業界誌出版社での記者5年を経てフリーに。得意分野は健康・美容、人物、企業取材など。最近では食関連の仕事が増える一方、世の多くの女性と共通の課題に立ち向かっては挫折する日々。contact:linkedin Shima Maruoka

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