日本型リーダーはなぜ失敗するのか  半藤一利著

✎ 1〜 ✎ 13 ✎ 14 ✎ 15 ✎ 最新
拡大
縮小

“歴史探偵”として、昭和史と太平洋戦争史に詳しい著者が、日本型リーダーの欠点をあぶり出した。

そもそも、現在の日本型リーダーの源流は、明治から太平洋戦争までの間に形作られたようだ。そのリーダー観とは、優秀な参謀がいれば、リーダーは単なる神輿(みこし)でいいというものだった。それがあの無謀な戦争への突入と、その結果としての敗戦につながったと著者は見る。

こうした考えは、意思決定者が誰であるのかを見えにくくし、責任の所在をあいまいにした。そして、成績は優秀だが現場を知らない、エリート参謀ばかりを生み出した。

それは、3・11の際の政府や東京電力の姿を見ても、明らかだという。

文春新書 819円

  

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT