あなたのシミに「本当に効く」治療法がある 4種類のシミ、それぞれ治療法

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美白化粧品も無数にあって迷ってしまいますが、購入するときはまず美白成分を確認しましょう。美白成分をきちんと含んでいなくても、「○○ホワイト」のように、美白イメージで売られている化粧品もあるからです。よくわからないという人は、薬用のタイプから選ぶと確実です。

また、美白化粧品を使い始めても、すぐ投げ出してしまう人が多いようです。美白化粧品でみるみるシミが消えるというところまではなかなかいかないものですが、長い目で見てある程度は違ってくるものなので、根気よく使いましょう。

レーザー治療についても、興味がある人が多いと思いますので、簡単に説明しておきます。

レーザーはメラニンに吸収される波長をもつ光です。シミの上にパチンと照射すると、シミの部分が黒くかさぶたのようになり、2週間くらいではがれていきます。その間、絆創膏を貼る必要はありませんが、その部分を強く触らないように気をつけることが必要です。コンシーラーをそっと塗ってカバーしておくと、紫外線も防げてよいでしょう。

また、せっかくシミをとっても、紫外線に当たるともちろん再発します。施術後いつまで紫外線対策をすべきかという質問がよくありますが、何年たっていても、日焼けするとシミが元のとおりに浮き上がってくることがあります。つまり、「一生日焼けしてはいけない」というのが答えです。

ビタミンC内服で高い効果は期待できない

といっても、難しく考える必要はなく、パウダーファンデーションをしっかり塗っておけばよいのです(この連載の前回分をご参照ください)。

レーザー治療に適さないシミ、たとえばニキビ痕の色素沈着などは、ピーリングが最も適しています。市販の洗い流すタイプのピーリング化粧品を使って自分でやってみてもよいですが、より高い効果を望む場合は皮膚科でピーリングを扱っているところに通って受けるのもよいでしょう。ケミカルピーリングにビタミンCのイオン導入を組み合わせて地道に続けていくと、ニキビ痕などは少しずつですが薄くなっていきます。

なお、ビタミンCを飲むとシミが薄くなるのではという人も多いのですが、内服では皮膚の中でビタミンCがあまり高い濃度にならないので、シミが薄くなるところまでは期待できません。いずれのタイプのシミも紫外線に当たると濃くなるので、パウダーファンデーションをきちんと使いながらケアしていくことが大切です。

吉木 伸子 皮膚科・美容皮膚科医院長

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よしき のぶこ / Nobuko Yoshiki

皮膚科・美容皮膚科「よしき皮膚科クリニック銀座」院長。皮膚科医。1993年横浜市立大学医学部卒業、 同年慶応義塾大学病院 皮膚科学教室に入局。1994年浦和市立病院(現さいたま市立病院)皮膚科勤務。1996年埼玉県大宮市(現さいたま市大宮区)のレーザークリニック勤務。その間、アメリカ・オハイオ州クリーブランドクリニック形成外科、日本漢方研究財団附属渋谷診療所にて、美容医療および東洋医学の研修を行う。日本美容学校皮膚科非常勤講師を兼任。
1998年「よしき皮膚科クリニック銀座」を開業、現在にいたる。TV出演や雑誌の連載など多数。主な著書に『美容皮膚科医が教えるあこがれ「美人」のつくりかた』(日本文芸社)や『いちばん正しいスキンケアの教科書』(西東社)などがある。
 

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