景気減速が波及、優等生ファナックも足踏み

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ファナックはロボドリルが中国、ロボットが米国でそれぞれ好調を持続していることを12年4~9月期決算短信に表記しているが、FA部門については不調の要因を明かしていない。ただ、第1四半期(12年4~6月期)発表後の時点で「中国経済の減速が影響」(同社)と説明していたことから、第2四半期(7~9月期)もこの傾向が続き売り上げ減につながったと考えられる。欧州債務危機を発端に世界に波及した景気減速の波が、優等生ファナックの勢いを止めたようだ。

ファナックは10月25日、それまで開示していなかった13年3月期通期見通しを売上高5310億円(前期比1.4%減)、営業利益2050億円(同7.6%減)と初めて発表した。リーマンショックの影響を大きく受けた、2010年3月期以来の前期比減収減益となる見込みだ。

(中川 雅博 =東洋経済オンライン)

中川 雅博 東洋経済 記者

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なかがわ まさひろ / Masahiro Nakagawa

神奈川県生まれ。東京外国語大学外国語学部英語専攻卒。在学中にアメリカ・カリフォルニア大学サンディエゴ校に留学。2012年、東洋経済新報社入社。担当領域はIT・ネット、広告、スタートアップ。グーグルやアマゾン、マイクロソフトなど海外企業も取材。これまでの担当業界は航空、自動車、ロボット、工作機械など。長めの休暇が取れるたびに、友人が住む海外の国を旅するのが趣味。宇多田ヒカルの音楽をこよなく愛する。

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