織田信長の人材活用術には「長短」あった!

戦国史研究の小和田哲男氏に聞く

織田信長流、人材活用術とは?(写真 :けいわい / PIXTA)

失敗を成長の糧にする大切さ

福井新聞政経懇話会の第417回4月例会が21日、福井新聞社・風の森ホール(福井市)で開かれ、戦国史研究の第一人者で静岡大名誉教授の小和田哲男氏が「戦国武将に学ぶ経営戦略」と題して講演した。越前を治めた朝倉氏の重臣朝倉宗滴が「名将といえるのは大敗北を喫した者」と語ったなどの史実を紹介しながら、失敗を成長の糧にする大切さを強調した。

講演要旨は次の通り。

「戦国武将に学ぶ経営戦略」と題し講演する小和田哲男氏=21日、福井新聞社風の森ホール

一、豊臣秀吉は城攻めの失敗を次の戦いに生かし、徳川家康は多くの家臣を失った直後の姿を絵に残して気を引き締める道具に使った。負けた原因を突き詰め、繰り返さないことで人間は成長する。

一、織田信長は家柄にとらわれず能力本位で人材を抜てきした。貧しい農家に生まれた秀吉の話し上手という才能を掘り起こし、戦功を挙げた武将より早く出世させた。

一、信長流の人事にはマイナス面もある。同じ“中途入社組”の秀吉と明智光秀を登用して競わせたが、光秀がライバル争いに疲れたことが本能寺の変につながった一因。

一、武田信玄は同じような家臣ばかり使うことを嫌い、黒田長政は身分が低くても直接話をする仕組みをつくった。イエスマンで周りを固めると没落すると気付いていた。

一、どんな組織でもナンバー2が重要。若い頃は庶民派だった秀吉が、補佐役だった弟の秀長が死んでから人格が変わり、千利休を切腹させたり、朝鮮出兵に踏み切ったりして暴走が始まった。

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