山田啓二 全国知事会会長(京都府知事)

わたしの『自民党論』

わたしの『自民党論』 感情的対立ではなく話し合う体制が必要--山田啓二 全国知事会会長(京都府知事)

--自民党の政権奪取が現実味を帯びています。

前回、自民党が敗北したのは、自民党だけの問題というより、日本全体が構造転換を迫られており、それに自民党がうまく適応できなかったことが背景にある。今や日本は医療・社会保障費が膨張し、国家予算の半分が借金になっている。産業面でも中国や東南アジア諸国が伸びていく中、日本の相対的な地位が低下している。そうした難しい時期に自民党はうまく対応できなかった。

障害者自立支援法によって障害者の怒りを買い、年金問題で多くの国民の怒りを買い、後期高齢者問題で老人の怒りを買った。いずれも高齢化時代に適合しようとしたものだが、財政再建問題もあってうまくいかず、福祉問題が最終的に自民党に大きな打撃を与えた。

三位一体改革では交付税が大きく減らされた。地方にとって「闇討ち」だった。本来、自民党がいちばん強いのは地方のはずなのに、交付税が減らされたことで地方は一度にがっくりきた。構造改革は必要なのだろうが、その痛みへの対応が非常に難しかった。

これが民主党への期待をもたらしたが、民主党も時代の変化に対応できていない。そうした中、自民党に人気が戻っている。政権を取れば、自民党は再び課題をクリアできるかが問われるだろう。

──民主党政権についてはどう評価していますか。

民主党政権下では、大阪維新の会のような地域政党が登場し、活性化した部分はあった。「国と地方の協議の場」が設けられ、消費税の国と地方の配分も決着できた。民主党政権は地域主権という点で大きな仕事をしたと思う。ただし、いろんなものがバランスを欠いていて荒っぽい。子ども手当はその最たるものだ。

最近は、政党間の感情的対立が強まり、妥協の余地が乏しい。これは小選挙区制になった影響が大きく、政党間の妥協がやりにくくなった。政府と官僚の対立も抜き差しならない状態で、TPPも原発も、感情的対立になってしまっている。

 

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