政権交代の研究 自民党は変わったのか?

政権交代の研究自民党は変わったのか?

2009年8月の総選挙で、選挙前にあった300議席が119まで激減し、「歴史的な役割は終わった」と一時は解党の危機まで叫ばれた自由民主党。しかし、「コンクリートから人へ」「政権交代」をスローガンに掲げ、さっそうと登場した民主党政権に対する幻滅が広がると同時に、瀕死の自民党は息を吹き返したかのように見える。

10月に発足した野田第3次改造内閣後の世論調査では、自民党の支持率は与党である民主党の18%を上回る28%を記録(10月3日付の読売新聞)。野田佳彦首相のいう「近いうちの解散」が実現し、総選挙が行われれば、自民党が比較第一党に躍り出ることがほぼ確実視されている。

自民党の支持率回復の一因となっているのが、外交や安全保障政策への期待感だ。9月の自民党総裁選の最中、5人の候補者がたびたび口にしたのが「国難」「難局」というキーワードだった。尖閣諸島や竹島、北方領土に対する野田内閣の姿勢が国民には「弱腰だ」と映り、総裁選で安倍晋三新総裁が誕生したのも「領土問題で、コア保守層の“保守バネ”が働いた」(落選中の前代議士)ためとみられている。

前回の総選挙で自民党が大敗したのは、小泉政権後、安倍、福田、麻生とほぼ1年置きに首相が交代し、派閥政治批判や公務員の天下り問題などに自民党が十分対応できなかったことが大きい。さらに、09年の総選挙では、民主党が財源を無視して打ち出した子ども手当のような「政策のキラーコンテンツ」に対抗できなかった。では、3年間の野党暮らしを経て、自民党は大きく変わったのだろうか。

自民党が今年8月に取りまとめ、この内容がほぼ総選挙の公約になるとみられる政策集「日本の再起のための政策」を見ると、憲法改正の発議要件の緩和や国防軍の保持が掲げられ、家族の尊重や道徳教育の充実をうたうなど、イデオロギー的には「右寄り」のにおいが強く漂う。 

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