(第7回)なぜ企業はインターンシップを行うのか

(第7回)なぜ企業はインターンシップを行うのか

佐藤孝治

●社会貢献として
 インターンシップは、文部科学省、通商産業省、厚生労働省が連携して、「学生が高い就労意識を身に付ける」ことを狙って推進されてきた。企業は、学校教育の支援という社会貢献の形で、学生を受け入れてきた。学生の仕事や会社への理解を促進し、入社後に理想と現実のギャップに悩んで短期間で離職することを防ぐ一方、大学側は学生からのフィードバックにより教育プログラムの見直しも可能になる。インターンシップは、企業の社会貢献の一環とも言えるのだ。

●採用の一環として
 インターンを志望する学生は、意識が高く優秀な人材が多い。その優秀な人がさらに実践経験を積むことで、企業にとって非常に魅力のある人材となる。近年では新卒社員の約3割、多いところでは5割以上をインターンから採用している企業もある。採用に直結している企業ほど、インターンの受け入れに積極的である。良いインターンシップを実施している企業は口コミで評判が広がり、採用広報上で有益だということもあり、企業は真剣に取り組む傾向にある。

●商品開発の一戦力として
 企業の中には、学校で学んでいる最新の知識や、学生ならではの感性を商品開発などの参考にしたいと考える企業もある。入社して時間が経つに連れ、その企業の文化や慣例にとらわれ、新しい視点を失いがちになるものだ。企業の革新性、新鮮味を保つための戦略としてインターンを行っている企業では、シンプルで感性豊かな学生の思考もフルに活かされるはずだ。

●社員教育として
 インターンの受け入れには、社員教育という一面もある。学生のインターンが入ると、若手社員は先輩らしく振舞うようになる。また、元気でやる気のある学生と接することで社員の仕事に対する意欲が上がったり、インターン生の担当になることでマネジメント能力の向上にもつながる。

 インターンを受け入れる理由は企業によって異なるが、実施しているかどうかを企業の人材開発への取り組み姿勢をはかるひとつの指標と捉えて企業研究するのも一手だ。

※「大学生のためのインターンシップ成功指南」は、「ジョブウェブ」から提供を受けています。


佐藤孝治(さとう・こうじ)
株式会社ジョブウェブ代表取締役社長
1972年東京都生まれ 早稲田大学社会科学部卒。
就職活動後、大学4年生の96年10月ジョブウェブを創設。 97年7月、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。
99年10月、ジョブウェブを法人化。
現在、株式会社ジョブウェブ社長として講演や勉強会などに全国を飛び回っている。学生の就職支援と企業の採用支援を通じて学生と企業の本音コミュニケーションをサポートしている。
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