なぜJR東海の駅に「みどりの窓口」はないのか 「きっぷうりば」に名称統一して案内表示

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ちなみに、「みどりの窓口」という名前は、従来のきっぷが赤や青であったのに対し、マルスシステムの端末で発券されたきっぷの色は緑色であったことに由来する。JR東海から「みどりの窓口」の愛称が消えてゆく寂しさを感じ、愛称を無くさないで欲しいと感じるが、今となっては「目印」として「みどりの窓口」と掲げる必要はなくなったのだ。

JR東海では、一部の駅にまだ「みどりの窓口」の案内表示が残っている。それらの表示は今後どうなってゆくのか、これも尋ねてみた。看板や表示の変更については順次交換し、今後もそのような対応をしていくとのことだった。

個人的感情はさておき、時代の流れとともに変わっていくのは当たり前のことで、こうして駅の案内表示も日々変わってゆくのだ。

窓口業務も表示も進化する

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自動改札機もICカード専用タイプが増加。改札や窓口の姿も進化していく(写真:isDesign / PIXTA)

思い出してみると私が高校生の頃、JR西日本にICOCAカード(ICカード)が登場した時には、通学の際に改札機をタッチして通るのが嬉しくて仕方なかった頃もあったくらいだ。

今となっては、それももう当たり前になり、ICカード専用の改札機が増えたため、ICカードを自宅に忘れた日には、きっぷ用の改札機を探すのに戸惑うくらいだ。

今後、また何か新しいサービスと、その愛称が誕生する可能性もある。現在では、指定券類の自動券売機の普及やインターネット予約やチケットレスサービスの普及により、窓口に立ち寄る乗客も減ってきている。案内表示だけではなく、窓口業務の内容も日々進化している。

先述した、ICカード専用の改札機も、改札係員の業務の負担を軽減する目的もある。窓口係員や、改札係員の業務形態の変化についても次の機会に書きたいと思う。

古谷 あつみ タレント・講師

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ふるや あつみ

JR西日本出身の鉄道タレント。鉄道関係のテレビや雑誌、イベント等で活動するほか、東京観光専門学校等の多数の専門学校、公立高校等で講師を務める。

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