「クラウドへグローバルへ」上期上振れた1stホールディングスは下期に投資活発化

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「クラウドへグローバルへ」上期上振れた1stホールディングスは下期に投資活発化

業務用アプリのパッケージ専業、1stホールディングスの2012年3~8月期(今中間期)は、主力の帳票製品(SVF)が順調に伸び、採用の遅れから人件費も想定を下回り、会社期初計画よりも業績が上振れた。ただ、下期にクラウドとグローバル関連の投資活発化を見込むことから、会社側は通期見通しについては期初の小幅増益計画を据え置いた。

1stホールディングスは10月4日、中間期決算を発表。売上高66.3億円(前年同期比11.6%増)、営業利益23.1億円(同0.2%増)と、期初計画に比べ営業利益で2.5億円上振れた。

震災のあった前中間期(11年3~8月期)は販促費を絞ったため利益が膨らんだ。が、今中間期は売り上げの伸びが鈍化したため再び積極攻勢に出ており、販管費を前年同期の24.4億円から29.4億円に拡充。結果として、主力の帳票製品が順調に伸び、見込んでいた人件費増も想定を下回ったことから、営業利益が上振れた。

4日の午後、都内で開いた決算説明会で、1stホールディングスの内野弘幸社長(写真)は、「グローバルとクラウドで成長したい」と中長期の目標も語った。

中国の現法(ウイングアーク上海)については、毎月コンスタントに売り上げが立つようになっているという。現地で採用した中国人スタッフが、同社の主力商品の「Dr.SUM」の売り方を習得し、パートナーが稼ぎ始めたこともあり、品物が動き出している。このため、前期2900万円だった中国現法の売り上げは、今期は7000万円をクリアできる見込み。日中関係の悪化については慎重に対処しているというが、BtoBのビジネスのため取引先も冷静で、目立った影響は出ていないという。

また、内野社長は、オーストラリアのパートナーを開拓することで、英語圏への足掛かりを作り、巨大だが厳しい市場である米国市場を目指す、との狙いも披露した。

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